探偵歴10年以上、浮気調査に定評があるリッツ横浜探偵社・山村佳子が目撃した、男と女の浮気事情をご紹介。

パートナーがいる男女の恋愛の詳細について、多くは語られないものです。気になるその詳細を美人探偵・山村佳子がその事件簿から解説します! 

浮気がバレた後の夫婦関係、浮気調査のポイントはどこなのかも紹介。

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今回の依頼者は、田口涼子さん(仮名・35歳)。23時にかかって来た依頼の電話から、今回の調査は始まりました。夜中にかかってくる電話は、パートナーの浮気に悩みに悩んでかけてくる人が多く、冷静に状況判断ができるようにメモを片手に対応しました。

「夫がずっと浮気をしています。浮気相手の家に、あの子と行ってしまいました」とすすり泣きながら状況を説明していました。

離婚にまつわるお子様の連れ去り問題は、調停や法廷で親権が問題になったときに大きな武器になります。相手の浮気の証拠をおさえていたことで、親権を得て、さらには面談なども有利に進められたという人が多数います。

翌日の朝一番でカウンセリングルームにいらっしゃった田口さんは、小柄で細くて愛らしい。顔立ちがハッキリしており、どこかオードリー・ヘップバーンに似ています。しかし、服装は毛玉だらけの紫色のジャージの上下に、なぜかベージュのダッフルコートを羽織っています。靴はNのマークがハッキリ入っている運動靴で、色は緑×黄色というビビッドなカラーのもの。おしゃれな人が好む、イタリアの小型車に乗っていました。

「夫は、12歳年上なのですが、半年くらい前から浮気しています。相手は夫の会社に契約社員で入って来た女性です。夫からアプローチして交際したようです」

この情報を涼子さんにタレコミしたのは、古参の経理担当女性。涼子さんは10年前に結婚したのですが、浮気性の夫の行動はその頃から心配の種だったとか。そんな夫をスパイさせるために、この経理担当女性と親しくなり定期的にランチをしているそうです。

「彼女も夫の浮気が原因で離婚しています。だから、親身になって相談に乗ってくれていました。それまで夫の浮気相手は、サービス系の飲食店で働いている女性や、売れないモデルというような美人で若い子が多かったので、私も目をつぶっていました。今回は結婚10年目にして初めて、フツーの女性が浮気相手です。これは夫が本気になったら絶対に離婚されると思いました」

電話で話していた、連れて行かれたというお子さんはどのような状況下に?

「あ! ごめんなさい。あの子というのは、猫のミーコです。結婚した時に、子供をしばらく作らない代わりに、猫を飼うことにしたんです。ミーコは体が弱く、彼女が小さい頃は私たち夫婦はいつも、交代で動物病院に駆け込んでいました。手がかかる子はホントにかわいくて、夫も溺愛しています。10年も生きてくれていることが奇跡みたいな猫で、ホントにかわいいんです。夫も私もたまに会社に連れていくこともあるんです」

ちなみに、涼子さんの職業はデザイナー。旦那様が持っているマンションの一室を使い、好きな仕事だけを行なっているそうです。

「夫は勝負に強く、会社をいくつも経営しています。浮気をしていることは知っていますが、妻であるうちは今のようなリッチな生活もできるし、都心の高級ホテルでもVIP扱いしてくれます。私、シングルマザーのビンボー家庭出身で、高校の時にバイト代を貯め、親孝行しようと思って母と2人で横浜の高級ホテルのティールームに行ったんですよ。そしたら私たちのボロっちい服を一瞥したホテルマンが“あいにく予約でいっぱいでございます”って言いやがったんですよ。でも今はヘンテコな汚い服で行っても顔パス。だから、離婚は絶対にしたくないんです。もしそうなったら、一生遊んで暮らせるだけのお金をふんだくってやります」

最近の浮気の傾向として増加中なのがオフィスラブ。社内恋愛は社員の流動が激しいベンチャー企業に多い傾向がある。

※本連載はプライバシーに配慮し、体験内容を変えない程度に一部書き換えています。

溺愛する猫のミーコと旦那様は意外な場所に潜伏していた……その2に続きます。