シングルマザーへの“禁句”を、イケメンに言われて一気に冷めた【シングルマザー妊活】

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【シングルマザー社長の妊活記 Vol.4】

 シングルマザーの杉沢志乃です。

 シングルマザーとしての生活はいろいろ大変ですが、仕事もしなければいけません。薄着になり始めるとある初夏、仕事でダイエットDVDを制作することになり、監修してくれる有識者を探していました。すると知人が、都内のキックボクシングジムでトレーナーをしているKさんを紹介してくれました。

 ジムのホームページを見る限りかなりのイケメンで、彼のクラスは彼目当ての若い女性客で常に満員だというのも納得。ぜひ彼に監修をお願いしたいな、と思っていたら、突然彼の方から連絡が。なんと私と会って話したいと言うのです。願ってもない事だったので、早速数日後、彼のジムでお話を伺うことになりました。

 待ち合わせの場所に行くと、「杉沢さん?」とさわやかなイケメンに声を掛けられ、夏の日差しがまるで後光を射しているかのように、彼がとても眩しく輝いて見えたのを覚えています。なんだか出会い系サイトで初めて会う男女のようなシチュエーションに一瞬仕事であることを忘れそうでした。

◆うさん臭い発言のオンパレードにドン引き!

 ところが…彼のジムがあるビルの一室へ案内され、改めて名刺交換をすると、そこには「スピリチュアルカウンセラー」の文字が!

 私は占い師や霊能者などをうさん臭いと思っているタイプで、もうその時点で嫌な予感しかしませんでした。さっさと仕事を終わらせて帰ろうと思っていたら、

「実は今日は、杉沢さんに会うべくして会っているのです。僕は、杉沢さんに会わなければいけないと思って連絡をしました」と、彼は前のめり気味に言いました。

 ポカンとしている私に、さらにたたみ掛けるように、

「今、杉沢さんがやろうとしている事に何かマイナスの力が働いている。僕はそれを阻止できる力がある。そのためには、僕と杉沢さんがもっと頻繁に会わなければいけない!!」

 と言い出し、私の手を握ります。

「あなたの顔をホームページで見た時にお告げがあったのです。この人に協力しなさいと」と目をキラキラさせながら熱弁するのですが、(それって“お告げ”じゃなくてただの一目ぼれじゃねーか(笑))とは言えず。

◆一番言われたくないことを言われカチン

「杉沢さん、僕の事を怪しいと思っていますか?」

「(もちろん! 全力でそう思ってるよ!!)…いえ、大丈夫です」

 おかしな返事しかできず、どうしようかと思っていると、何を思ったのか私が一番言われたくない事を言い出したのです。

「娘さんは本当はとても寂しがっています」

 シングルマザーだけれど、娘に寂しい思いをさせないためだけに全力を注いで生活している私に、この一言。それは事実かもしれないし、そうじゃないかもしれない。でも他人に、しかも初対面の男に言われ、内心は怒りで震えました。それでも「そうかもしれないですね」と作り笑顔で返し、その日は帰りました。

「シングルマザーに絶対言ってはいけないワード1位」を言ってしまった“カウンセラー”って…。

 どんなにイケメンであろうとも、そんな人は父親の対象にはならないし、ましてや仕事でも仲良くしたくない。一気に冷めてしまいました。シングルマザーは非常に現実的。道はまだまだ遠いようです。

<TEXT/杉沢志乃>

【杉沢志乃(すぎさわしの)】
35歳。東京生まれ。ナンバーワンホステス時代に独学で行政書士試験に合格。25歳で小説『キャバクラ嬢行政書士の事件簿』(ゴマブックス)を出版し、翌年『キャバギョ!』でDVD化。以後シリーズ3まで出版。映像メーカー広報部を経て、現在は女性向け映像メーカー「ラ・コビルナ」の代表取締役社長となる