数年後の実用化を目指して世界のIT企業と自動車メーカーがしのぎを削る自動運転車。法整備を含め実用化に向けた問題は山積していますが、非常事態が発生した際のAIの挙動も、解決しなければならない課題のひとつ。

例えば、自動運転中に車のブレーキが故障した時、目の前の横断歩道にホームレスの老人と幼女がいたとします。そのまま直進して幼女を犠牲にしてしまうのか、あるいは反対車線にハンドルを切りホームレスの老人をはねてまで幼女を助けるのか。操作を担当するAIが取るべき行動として、道徳的に正しいのはどちらなのでしょうか?

サンデル教授の哲学講義を思い起こさせるこんなテーマに対する人間の視点を集めるための“モラル・マシン”をマサチューセッツ工科大学が公開しました。事故が避けられなくなった時に「自動運転車がすべきこと」をあなた自身の価値観で選択し、他の人の結果との比較を見ることができます。「上級国民対一般国民」「幼女対老人」「犬対猫」みたいなエグい選択肢の連続に心をえぐられること間違いなし!?


乗客と歩行者には年齢の他、ホームレス、医者などのステータスが設定されています。「歩行者が信号を守っているかどうか」などの細かい条件にも注目。


全問回答後に他の人の回答結果との比較を見ることができます。いやー、筆者はずいぶん死なせちゃったな〜、ハハハ。

画像とソース:『モラル・マシン』より引用
http://moralmachine.mit.edu/hl/ja

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(執筆者: ろくす)