中国進出を狙う米4大テック企業 フェイスブックらの最新動向

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グーグルが撤退して6年、中国は多国籍企業にとって相変わらず手ごわい国だ。アップルやマイクロソフト、フェイスブックは中国政府の規制や検閲、知的財産権を巡るトラブルなど様々なハードルと戦っている。

その一方、海外企業との競争を避けながら投資を受けてきた現地のテック企業は、繁栄している。BATとして知られるバイドゥ、アリババ、テンセントは顧客と物、サービスをつなぐ一体的なプラットフォームを形成する。

ブルームバーグによると、検索エンジンで中国3位のSogou(搜狗)は米国で50億ドル(約5,600億円)規模のIPOを計画している。Sofu(捜狐)の子会社で、テンセントの出資も受けるSogouのCEOワン・シャオチュアン(王小川)はブルームバーグの取材に、「IPOで調達した資金を、検索サービスの改良に投じたい」と語った。

中国から早々に撤退する企業もある。ネットフリックスは規制の壁を理由に、中国でのストリーミングサービスからわずか1年で撤退した。しかし、グーグル、アップル、マイクロソフトは戦いをやめていない。これらの企業の中国での起伏に富んだ歩みを紹介する。

グーグル

2005年にマーケットリーダーの座を目指して北京に拠点を開設したグーグルは、2010年に中国からのアクセスを香港サイトに転送することで、中国での検索事業から手を引いた。現在も中国ではGメールやユーチューブにはアクセスが出来ない状態だ。

中国のスマホユーザーにとって、アンドロイドは主要なOSだが、グーグルが排除されているため、アプリストアやマップなど収益を生むサービスを活用できない。グーグルは昨年10月、中国の人工知能企業Mobvoiに出資し、同国で初めて直接投資を行った。グーグルは今でもグーグルプレイのアプリストアを世界最大のスマホ市場である中国で展開したいと望んでいる。

フェイスブック

フェイスブックは新疆ウイグル地区で大規模騒乱が発生した2009年に、中国でブロックされた。背景には新疆の独立派のコミュニケーション手段として使われていたことがあると見られている。傘下のインスタグラムも香港で民主化デモが発生した2014年にアクセスできなくなった。

フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグは中国びいきを隠さず、習近平国家主席とも面談を重ねてきた。ニューヨーク・タイムズは昨年、フェイスブックが特定のエリアで投稿を検閲できるソフトを開発していると報じている。

アップル

アップルと中国との関係は悪化している。アップルの電子書籍と音楽配信サービスは昨年、開始から半年で停止された。さらに、中国の知的財産権管理当局は、アップルが現地の無名デバイスメーカーの知的財産権を侵害していると認め、iPhone 6とiPhone 6 Plusの販売差し止めを命じた。

この数年、アップルの中国市場でのシェアは縮小傾向にある。しかしアップルは後退する考えはなく、昨年にはタクシー配車アプリのディディ・チューシン(滴滴出行)に10億ドル(約1,100億円)を出資したほか、北京と深センにR&Dセンターを開設し、中国重視の姿勢を示している。

マイクロソフト

マイクロソフトも、知的財産権と独占禁止法の問題に関してマークされている。中国のコピー製品についても長年不満を述べてきた同社は、Windowsのユーザーに対し、コピーソフトの利用者であってもWindows 10への無料アップグレードを提供すると決定した。
 
中国の規制当局は昨年、マイクロソフトを独占禁止法違反の疑いで調査していると公表した。マイクロソフトは昨年、MSN China事業を中国企業に売却した。中国との関係改善のために、マイクロソフトは政府機関にソースコードを開示する動きを進め、トランスペアレンシーセンターを北京に開設する計画を立てている。