米調査会社オートデータによると、米国における昨年の新車販売は1,755万台(前年比+0.4%)で、うち米大手3社の販売台数はGMが304万台(同‐1.3%)、フォードが260万台(同‐0.1%)、クライスラーが221万台(同+0.1%)と、約45%のシェアを占めています。

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日本勢はトヨタが245万台(前年比‐2.0%)、ホンダが164万台(同+3.2%)、日産が156万台(同+5.4%)、スバルが61.5万台(同+5.6%)、マツダが29.8万台(同‐6.7%)、三菱自が9.6万台(同+1.0%)と、約38%のシェアを占めている状況。

このように米国と日本の自動車メーカーで米市場全体の83%を占めており、いかに日本車メーカーが米国内で大きなシェアを維持しているかがわかります。

そうしたなか、新聞報道などによると、トヨタ、ホンダの米国法人幹部らがデトロイトショー17の会場内で語ったコメントとして、2017年は昨年をやや下回るものの、3年連続で1,700万台を超えると予想しているそうです。

これには米株価が過去最高値水準で推移するなど、米経済の先行きに楽観的な見方が広がっていることが背景にあるようです。

ただその一方で、大手自動車メーカーに対するトランプ次期米大統領のSNSを使った批判コメントは続いており、その矛先はこれまでのフォード、GM、トヨタに留まらず、ドイツの大手自動車3社にも向けられています。

NNAヨーロッパ経済ニュースやブルームバーグによると、トランプ氏は独ビルト誌のインタビューでBMWなどの独自動車メーカーに対し「米国向けのクルマを世界各地で生産するのは構わないが、35%の国境税を課すことになる」と警告したそうです。

これに対しBMWは、メキシコ中部に工場を建設する計画に変わりはないことを改めて強調。「同工場での生産は世界各地の市場に向けたもの。ドイツと中国の工場を補完するもので、米サウスカロライナ州の工場は同社にとって世界最大規模」とコメント。

同社は2019年までに「3シリーズ」の生産を開始予定で、22億ドルの投資方針を打ち出しており、ダイムラーは、ルノー・日産アライアンスとメキシコ中部に約10億ドルを投じて合弁工場を建設中で、2018年に生産を開始する計画。

VW傘下のアウディについても、昨年10月にメキシコ東部に13億ドルを投じて新工場を開設、同社のSUV「Q5」の新型車を生産する方針のようです。

ちなみにダイムラー、アウディ両社は本件についてコメントを発表していないようですが、ドイツの経済・エネルギー相であるガブリエル副首相はこうしたトランプ氏の発言に対し「ドイツ車に国境税をかければ、車両価格が上昇し、米自動車産業は自ら不振を招き弱体化する」と反論。

また、自動車貿易の不均衡について「他者を弱めても、自らが強くなるわけではない」と述べているそうです。

トランプ氏の自国の雇用拡大に向けた発言は大統領就任後も続きそうですが、その一方で冒頭のとおりトヨタ、ホンダなどの日本勢は、米国での販売への影響は軽微で、基本的に好調が続くと予想しているようです。

いずれにしても、1月20日に迫った米新政権発足後の政策展開に世界が注目していることは間違い無さそうです。

Avanti Yasunori・画像:TOYOTA、HONDA)

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