日韓合意後も増殖を続ける「慰安婦像」。韓国では春までに新たに2体設置されるとか ※写真はイメージです

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日韓がにわかにキナくさくなってきた。

昨年12月30日、韓国・釜山(プサン)市の日本国総領事館前に市民団体が慰安婦被害をモチーフにした「平和の少女像」を設置。このことに日本政府が怒り、抗議措置として今年1月9日に長嶺安政(ながみね・やすまさ)駐韓大使らを一時帰国させるという騒ぎに。

日本政府が大使を一時帰国させるのは、李明博(イ・ミョンバク)前大統領が竹島へ強行上陸した2012年8月以来、4年5ヵ月ぶりのこと。この騒動で日韓関係は急速に冷え込みつつある。

果たして打開の道はあるのか? 韓国紙の在京特派員はふたつの理由から「短期的な解決は難しい」と予測する。

「ひとつ目の理由は次期大統領候補の姿勢です。朴槿恵(パク・クネ)大統領の弾劾(だんがい)が可決され、今年前半にも大統領選がありそうな状況ですが、現在、出馬を有力視されている候補9人全員が、慰安婦問題解決のために15年12月に日韓が結んだ合意の破棄または再協議を主張しているのです」

これでは誰が当選しても日韓合意がほごにされるのは確実だ。在京特派員が続ける。

「韓国では国民の約65%が慰安婦像の撤去に反対していることもあって、新政権が日本側の慰安婦像撤去の要求に応えることはないでしょう」

ふたつ目の理由とは?

「実は15年末の日韓合意の後も『慰安婦像』は各地でどんどん増殖しているのです。寄付金を集めて像を設置しているのは市民団体やNPO法人。非政府組織なので、韓国政府もその動きを止めることはできない。仮に日本政府の抗議でひとつふたつ撤去できたとしても、それ以上の数の慰安婦像が出現するのだから、まさにモグラ叩(たた)きと同じ。撤去問題の解決は長期化せざるをえません」

本誌が調べたところ、確かに像は増殖していた。日韓合意後の昨年一年間で韓国内で6体、海外でもオーストラリアや中国・上海などで、2体が新たに設置されている。その総数は記念碑までも含めると、韓国46ヵ所、韓国外11ヵ所の計57ヵ所にも達しているのだ。

日韓議員連盟の日本側関係者がこうグチる。

「日韓合意では慰安婦像の撤去に、『韓国政府は適切に解決するよう努力する』としか書かれていない。努力さえすれば、撤去が実現しなくても韓国政府に責任を問えない仕組みだ。その意味で日韓合意は詰めが甘かった。まさか合意後に慰安婦像が逆に増えることになるとは…」

さらに韓国内では今春までに新たに2体の「慰安婦像」が設置される見通しで、まだまだ増殖は収まりそうにない。日韓合意を結んだことがそもそものミスだったのかも!?