<トランプ米大統領就任の前日、西アフリカの小国ガンビアでも新大統領就任が行われる予定だ。しかし、選挙で敗北した独裁者ヤヤ・ジャメは居座り、直前になって非常事態を宣言。タイムリミットは間近だが果たして...> (写真:ガンビアのジャメ大統領)

 昨年大統領選があり、負けた候補の支持者は結果を受け入れず、路上に出て「ノー」を叫んだ。その候補自身も、直後は敗北を認めていたが、その後は「不正があった」と主張。公職に就いた経験がない新大統領の就任が今週に迫っている。

 アメリカの話ではない。今週20日に行われるドナルド・トランプの米大統領就任が世界の注目を集めているが、こちらは19日、西アフリカの小国ガンビアの話。近隣諸国は大いに"注目"し、軍事介入をちらつかせている。

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 大統領選が行われたのは12月1日。22年にわたりガンビアに君臨してきた「独裁者」ヤヤ・ジャメ大統領が敗北し、対立候補のアダマ・バロウが今週19日に就任予定だ。しかし、ジャメは選挙で「前例のない異常な内政干渉」があったとして結果の受け入れを拒否。任期切れを目前にした17日、非常事態宣言を出した。ガンビア情勢に詳しいジェフリー・スミスはフォーリン・ポリシー誌に、「ジャメは長期戦に備えている」と語る。

 ロイターによると、地域大国ナイジェリアやガンビアの隣国セネガルなどが加入する西アフリカ諸国経済共同体(ECOWAS)が、ジャメが権限移譲に応じない場合に備え、軍事介入を準備している。ナイジェリアは17日、ガンビア沿岸に軍艦を展開させた。

 報道によれば、高まる緊張を前に、連日数千人が隣国に脱出している。英旅行会社大手トーマス・クックも約1000人のイギリス人旅行者を緊急出国させる計画だとガーディアン紙は報じた。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部