Apple Watch専用バッテリーZENS Power Bankレビュー:安心の全回復アイテム。単機能ストレスフリーにいくら出す?

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Apple Watch をどこでも充電できるモバイルバッテリー、ZENS Apple Watch Powerbank の試用インプレをお伝えします。

ZENS Apple Watch Powerbank は手乗りサイズのキューブ型モバイルバッテリー。天面に電磁誘導式充電パッドを備えます。Apple Watch専用の単機能であるかわりに小さく軽く、邪魔にならない点が特徴です。

Apple Watchの充電事情

​Apple Watch は腕時計でありながらスマートフォンと同じような頻度で充電しなければならない製品ですが、充電には専用の磁気充電パッドが必須です。

専用品だけあってLightningケーブルに輪をかけて高く、純正の磁気充電パッドつきケーブル単品は税別3200円から。しかもLightningケーブルのようにサードパーティ製の互換品がピンきり揃っているわけではありません。

ならば自宅用には充電ドックを買って、付属ケーブルを持ち歩こうにも、純正の磁気充電ドックは税別8800円となかなかの価格。サードパーティー製のドックも販売されているものの、充電パッド部分は結局純正ケーブルが必要という、単なるスタンドしかない時期が長く続きました。

また付属ケーブルは長く、まとめたり捌いたりしなければやや持ち歩きにくいうえ、電源として別のモバイルバッテリーと組み合わせて使う必要があります。

そうした状況のなか、やっと登場してきた充電パッドつきモバイルバッテリーのひとつがこのZENS Apple Watch Powerbank。ちゃんとアップルのMFi認証を取得しており、単機能ゆえにウォッチ充電ソリューションのなかでも最小クラスの製品です。

仕様はサイズが約4 x 4 x 3.15センチ、重さ約68g。容量は公称で「Apple Watchを最大3回満充電できる」1300mAh。ZENS側の充電はマイクロUSB端子を使います。

【ギャラリー】ZENS Apple Watch Powerbank (4枚)

しばらく使ってみて


・充電は額面どおり、特に不満のない動作。ウォッチにもよるものの、2回フル充電しても容量が残る。

・充電速度はおおむね1分で1%強。10分ほど載せておけば当座は凌げる。純正ケーブル+アップルの1A USB ACアダプタと同じくらい。

・外装は磁気充電パッドを備えた天面が光沢のあるプラスチック、側面はマットでソフトな手触りのラバー素材。底面は□型のラバー製すべり止めつき。各辺は丸みを帯びた形状。

柔らかく手触りが良いことに加えて、かばんやポケットのなかに放り込んでも、スマホの画面など他の機器を傷つけない安心感がある。

一方、表裏一体の副作用として、やや汚れやすい。色移りする衣服のポケットや布にしばらく触れていたり、汚れた手で扱い続けると、本体色ホワイトはエッジを中心に影のように汚れが残る。(Apple Watchの白スポーツバンドと似た感じ)。

真っ白ではなくもとからアイボリーに近い色のため、手荒に数週間扱ってもひどく見苦しくなるわけではないものの、どうしても気になる人はホワイト以外か、色移りしないよう注意が必要かも。拭き取れば掃除は容易。

・可動部もなくシンプルな構造もあってか、樹脂製でも作りのチープさはさほど感じない。

ただし充電レベルのインジケータ部分は、厚みのある外装に開いた穴から、内部の奥まった位置にある青色LEDの光が見える構造。

光の導線は分離されていないため、角度によって見え方が違い、満充電なのか1つ減っているのか分かりにくい。(斜めからみると、3つめの開口部から4つめのLEDの光が見えていたりする)。この部分は仕事が雑な印象。

とはいえ、充電が半分以下なのにフルのように見えるほどではないため、運用上さほど困るわけでもない。作りと見え方が間抜けだなあと思えるだけで。

・形状から、Apple Watch のバンドの種類によっては巻きつけてある程度固定できる。

Apple Watchは残りバッテリーが少なくなっても省電力モードで時計としての機能だけは残せますが、手首の動きで点灯はしなくなるため、ボタンを長押ししてやっと時間が分かる悲しい物体に成り果てます。

ウォッチユーザーなら一度はある、帰宅後に充電を忘れたまま寝落ちして翌日出かける間際に気づいた場合でも、ZENS Apple Watchパワーバンクに巻いてそのままカバンやポケットに入れておけば、とりあえずその場はしのげる程度の充電が可能です。

・汎用モバイルバッテリー+ケーブル運用との比較

Apple Watchを持っている人はほぼ確実にiPhoneも持ち歩いており、汎用のモバイルバッテリーを持っている可能性も高いはずです。この場合、付属ケーブルまたは追加購入した純正ケーブルを持ち歩けば出先でもウォッチを充電できます。

しかし充電パッドつきケーブルと汎用のUSBモバイルバッテリーを使う場合、移動中にカバンのなかなどで充電するには、充電パッドの磁力だけでは固定が弱く、充電しているつもりが外れていた悲劇がよく発生します。

なにか詰め物と一緒に挟んだり上から押さえる方法もありますが、ZENS Apple Watch Powerbank はそこそこ厚みのある形状のため、バンドの種類によるものの比較的簡単に固定できます。単純に巻いて固定できないタイプのバンドでも、バッテリーの外装が滑りにくい素材のため、何かを挟んで調整なども比較的容易です。

・ケーブルなしの単機能が楽。

使いはじめてしばらく経つと、これまでの純正ケーブル+汎用モバイルバッテリー運用の細かな手間、たとえばUSB端子の抜き差しやケーブルの収納、充電パッドの裏表確認などが途端に面倒に感じられます。

ZENS自体を再充電する手間は発生しますが、数日に一回程度の頻度です。


総評


シンプルでストレスなし。ウォッチのバッテリー不安から解放される良品。価格以外は文句なし

価格はドル・ユーロでは分かりやすく49.99。日本では、国内代理店の正規品を買って6980円。

為替レートそのままにできないにしろ、アップルの純正ケーブルの2倍以上。5000円や6000円ならばまだ買いやすかった点は残念です。

それでも、同種の製品では最安クラスであるのは確か。ケーブル+モバイルバッテリー運用よりも確実にストレスは減ります。

毎日ちゃんとケーブルのある自宅に帰り、夜には充電を欠かさないユーザーならばそもそも不要な製品。ではあるものの、そうでないユーザーも状況も多いことは、スマートフォン向けに多種多様なモバイルバッテリーがあることが示すとおり。

Apple Watch は watchOS 3からアプリが劇的に使いやすくなり、ポケモンGOなどアプリの種類も増えてきました。Series 2からはバッテリーの保ちがやや改善したものの、それでも容量の多いスマホ程度。

いざお気に入りのアプリを頻用するようになったら途端にバッテリーの減りが気になってきたというウォッチ着用者で、充電忘れ外出やケーブル+バッテリー忘れ外泊で困った経験があるなら検討の価値は大いにある製品です。

ウォッチ関連製品の例に漏れず割高ではあるものの、安心感と細かな手間からの解放を評価するなら買って損はありません。