アリババ集団傘下の菜烏網絡科技有限公司とペルーの郵便事業体がこのほど浙江省杭州市で覚書に調印した。

写真拡大

アリババ(阿里巴巴)集団傘下の菜烏網絡科技有限公司とペルーの郵便事業体がこのほど浙江省杭州市で覚書に調印し、双方は今後、さまざまな分野で協力を進め、それぞれの地域の物流サービスの水準と効率を高め、ペルーと中南米全体の通信販売体験を大幅に向上させることを約束した。人民日報が伝えた。

【その他の写真】

▽消費者と中国企業の間に直接売買ルート

精神科医師のミルダ・カブラルさん(62)は、ブラジルでは高所得層に入る。中国を旅行して以来、中国の製品に夢中になり、全球速売通をはじめとする中国の海外通販プラットフォームの登場によって最先端の通販ユーザーになった。「(中国製品は)品質もデザインも買わずにはいられない(ほど素晴らしい)上に、価格面で大変な強みがある」という。

ここ5年ほどの間に、中南米地域のオンライン売上高は毎年平均2けたのペースで増加し、なかでもブラジルは主要市場で、地域全体の売上の42%を占める。メキシコは発展ペースが最も速い市場で、2010年から15年の間の市場成長率は約400%に達した。データ調査会社スタティスタが発表した報告書によれば、15年のブラジル、アルゼンチン、メキシコの3カ国の通販市場の利益総額は3181万ドル(約36億2602万円)、利用者は約1億400万人に上った。20年の3カ国市場の利益総額は6288万ドル(約71億6769万円)、利用者はのべ1億6000万人に達した。関連の分析によると、人口ボーナスがもたらした潜在的消費層の増加、ネットの普及レベルのさらなる向上、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの幅広い利用などが中南米通販市場が好感された主な原因だという。

中国通販市場の非常に豊富な品揃えが中南米の海外通販利用者を引きつける。前出のカブラルさんは、「自分のための買い物だけでなく、家族から最新の電子製品やファッション・アクセサリー製品を買ってくれとしょっちゅう頼まれる。中国の通販は現地化を実現しようと努力しており、海外で使えるクレジットカードをもたない中南米の利用者に『現地の事情に合致した』決済方法を提供している。たとえばブラジルで注文すると銀行や宝くじ売り場で支払いができる。こうしたことがブラジル現地の通信販売事業に新たな構想をもたらしてもいる」と話す。

ブラジル国ジェトゥリオ・ヴァルガス財団(FGV)の「エコノミー」誌副編集長のクライディオ・コンセイソンさんは、「通販の急速な発展が中南米諸国の経済成長に一定の振興作用をもたらし、潜在的消費の一部を活性化し、その他の通販企業の中南米進出を呼び込み、貿易往来を促進している。中南米通販事業の急速発展と中国企業の関与には密接な関係がある。2010年に速売通が開通すると、中南米の消費者と中国の企業との間に直接の売買ルートが開かれ、速売通プラットフォームの店舗がブラジル郵便事業の海外小包のうち70%以上を占めるようになった。だが中国のようにどこでもつながり、高効率で便利なオンラインショッピング環境を実現するためには、中南米にはまだ大規模な物流サービスネットワークが足りない」と指摘する。

▽中国企業が現地により高品質・高速の物流体験を提供

昨年2月、菜烏網絡と速売通は物流サービスプラットフォーム「アリエクスプレス」の中南米専用ラインを構築し、現在ではチリ、メキシコ、コロンビアなどの国に事業が拡大し、カバーする人口は2億人を超えた。菜烏網絡のブランド・消費者コミュニケーション部門の公告担当の鮑穎さんは、「この物流専用ラインは一方では速売通の中南米の買い手により高品質でより迅速な物流体験を提供し、また一方では時間が速く、価格が良心的で、全過程が追跡可能という特徴を備えており、買い手の負担を効果的に削減する。ペルーとの協力がスタートすれば、新しい物流専用ラインの開設を検討する。こうしたサービスは物流にかかる時間を50%以上削減するだけでなく、伝統的な郵便事業ルートよりも高い競争力を備えた価格の提供が可能で、買い手により多くの恩恵や質の高いサービスを提供することになる」と話す。

物流ソリューションは現地の人々によりよいネット通販体験を提供し、暮らしの質を改善し向上させるだけでなく、中南米の人々のネット店舗開設のコストを引き下げ、オンライン市場への関与を促すことにつながる。速売通と菜烏網絡はペルーなどの国々でのオンラインとオフラインのルート構築も検討しており、現地の人々のオフライン店舗開設を支援し、中国通販産業の小売体験を伝授し、関心をもった中南米の若者に向けて起業のためのプラットフォームを構築していく方針だ。

コンセイソンさんは、「リオデジャネイロ工業連盟(FIRJAN)がブラジルの25〜30歳の若年層数千人を対象に行った調査の結果によると、回答者の76.4%が起業を希望し、『個人的な成功や夢を達成すること』、『より質の高い生活を送ること』を求めているとわかった。これは失業率が高止まりし、経済不振にあえぐブラジル社会の実態の反映でもある。中国はグローバル通販大国で、規模と年間の売上高で世界トップの座に座り、関連産業に向けて大量の雇用を生み出している。中南米が中国の経験を参考にすることができれば、通販産業が急速に発展し、中南米経済に彩りを添えることは間違いない」と話す。(提供/人民網日本語版・編集/KS)