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By NEC Corporation of America

さまざまな分野で活躍するようになってきた人工知能(AI)関連技術は、医療分野でもそのポテンシャルを示しており、Googleが開発したディープラーニング技術が糖尿病にともなう眼疾患の早期発見において専門医を上回る成果をみせるなど、早くも人間を超える成果を示しています。そんな中、AIに患者のデータを機械学習させることで心疾患で死亡する確率を予測させる研究が行われており、大きな注目が集まっています。

Artificial intelligence predicts when heart will fail - BBC News

http://www.bbc.com/news/health-38635871



イギリス国立医学研究所の研究チームが、AIに血液検査の結果と心拍数を分析させることで「患者の器官に悪化の兆候がないか」を調べるという取り組みを行っています。同研究は放射線医学の学術誌であるRadiologyで公表されており、研究チームは「この技術により、患者の積極的治療を行うべき場所を早期発見することが可能になり、これが患者の命を救うことにつながるかもしれません」と語っています。

MRC London Institute of Medical Sciencesの研究者が肺高血圧症の患者について調査をしていたところ、肺高血圧により心臓の一部を損傷した患者のおよそ3分の1が5年以内に死亡していたことが明らかになりました。この症状に対する治療方法は薬の投与や肺移植などいくつかあるのですが、医者は患者の症状を正確に把握して治療方法を選ぶ必要があります。

そんな時に目を付けられたのがAIと機械学習でした。AIに256人分の患者の心臓のMRIスキャンデータと血液検査結果をインプット。それぞれの心臓の鼓動を約3万箇所から測定し、さらに患者の8年分の健康状態を入力することで、AIは患者の異常を予測し「患者がいつ死ぬか」をはじき出しました。このAIは5年後までの症状を予測でき、1年後に誰が生きているかは80%の精度で正確に予測可能です。なお、同じ予測を医者に行わせた場合、その精度は約60%とのことで、部分的にではあるものの既にAIの方が正確に患者の未来を予測できる模様。



By Jeff Eaton

同研究に携わった人物のひとりであるデクランン・オリーガン博士はBBC Newsに対して、「AIは個人個人の治療を細かく調整可能にします。多数の異なるテストの結果を取ることで、個々の患者に起こるであろう未来の症状を正確に予測可能となります。そして、患者は体に負担の少ない最も適した治療方法を選べるようになるわけです」と語っています。なお、研究チームは現在異なる病院の異なる患者を対象にAIの精度を検証する計画を立てており、また、心筋症のような他の心臓病でもAIを用いた予測が有効なのではないかと考えているそうです。

イギリス心臓病支援基金のマイク・ナプトン博士は「今回のようなAIの使用方法は、将来的に医者が患者に正しい治療方法を適用するための手助けになる」と評価。さらに、「次のステップはこの技術をより多くの病院でテストすることです」と現場への投入を期待するコメントをしています。