2017年シーズン、イ・ボミ(28歳/韓国)、キム・ハヌル(28歳/韓国)に続いて、韓国から新たにやってくる、ふたりの"美人刺客"が注目を集めている。アン・シネ(26歳/韓国)とユン・チェヨン(29歳/韓国)である。

 とりわけ後者のユン・チェヨンは、昨年末に行なわれたファイナルQT(※)で5位という好成績を残して、ほぼフル参戦できる権利を獲得。日本ツアー本格参戦1年目から、かなりの活躍が見込まれている。
※クォリファイングトーナメント。ファースト、セカンド、サード、ファイナルという順に行なわれる、ツアーの出場資格を得るためのトーナメント。ファイナルQTで40位前後の成績を収めれば、翌年ツアーの大半は出場できる。

 韓国でも「美人ゴルファー」として人気のユン・チェヨン。彼女と初めて会ったのは昨年の春、日本ツアーのヤマハレディースオープン葛城に出場したときだった。

 彼女はヤマハと用具契約を結んでいて、主催者推薦によって昨年2度目の出場を果たした。3日目を終えて首位に立つなど、いきなり優勝争いを繰り広げてその存在をアピール。最終的には3位タイと大健闘した。

 172cmの長身で、韓国では八頭身美女プレーヤーとして脚光を浴び、「元祖美女ゴルファー」「フィールドのファッションモデル」といった愛称で親しまれてきた。29歳とベテランになった今でも、韓国ツアーのアンバサダーとして広報大使を務め、誰もがその美貌に惚れ込んでいる。

 それは、おそらく日本でも同じだろう。前述のヤマハレディースの際にはラウンド後、サインを求めるファンが長蛇の列をなしていた。そうした雰囲気を体感し、彼女自身、日本ツアーには好印象を抱いたようだ。

「こんなにサインを求めている人がいるなんて、かなり驚いています(笑)」

 その後、昨年6月の韓国ツアー、BMW女子選手権で彼女と再会した。そのときは、「日本ツアー進出を考えています。しっかりQTを突破できれば、の話ですけどね」と笑っていたが、それが現実となった。

 キュートな笑顔が素敵で、人懐っこくて気さくな性格のユン・チェヨン。結果を出せば、日本でもすぐに人気が爆発することだろう。ヤマハと用具契約を結んでいることで、日本でも手厚いサポートを受けられるのは、心強い限りだ。

 プレーでの持ち味は、正確なドライバーショット。昨季の韓国ツアーでは、フェアウェーキープ率が80.10%だった。日本ツアーの厳しいセッティングにおいて、正確なティーショットが大きな武器になることは間違いない。

 ユン・チェヨンは、韓国ツアーでは長らくシード選手として君臨してきたものの、ツアー通算1勝しか挙げていない。韓国ではなかなか勝てない日々が続く状況の中、30歳を目前にして、変化を求めて日本ツアー参戦を決意した。

「世界的な傾向かもしれませんが、近年の韓国ツアーは10代や、20代前半の選手の勢いがものすごく、20代後半や30代になると、体力の衰えなどもあって、ツアーから押し出されていく選手が多いんです。私は、ゴルフを長く続けていきたい思いが強く、同じ年代の選手にも同じ思いを持った選手が多い。そのためにも、何かしらの変化が必要でした。環境を変えて、新たなチャンスをつかむためにも、日本で戦うことを選択しました」

 日本のQTを突破した際、「たくさんの記者に囲まれたことには、とても驚きました。日本でのプレーは"先輩"となる、イ・ボミ、申ジエ、キム・ハヌルら後輩の活躍の恩恵ですね」と、自らの注目度の高さにやや戸惑いながらも、満面の笑みを浮かべたユン・チェヨン。周囲の期待に応える気概は十分にある。

 ちなみに、ユン・チェヨンの所属は韓国大手企業のハンファゴルフ団。同ゴルフ団次長のチョン・ソンウ氏も、ユン・チェヨンの日本進出には大いに期待し、その活躍を楽しみにしている。

「すでに日本で注目されていることは、とても感謝すべきこと。ツアーが始まってから、より注目される存在になってほしいですね。そのために、シーズンオフはいつも海外でトレーニングをしているのですが、今年は3月の日本ツアー開幕に備えて、韓国国内でしっかりと体を作って、2月末までみっちり練習をこなす予定です」

 ここ最近の日本ツアーでは、若きスターが毎年のように誕生しているが、今季は韓国から来た新たな「美人刺客」、ユン・チェヨンからも目が離せない。

text by Kim Myung-Wook