ミシェル・オバマ米大統領夫人の功績 子どもの健康・権利促進も

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バラク・オバマ米大統領と共に、ミシェル夫人がホワイトハウスを去る日が近付いている。大統領の任期中の8年間に、夫人が米国に残した遺産とはどのようなものだろうか?その功績を振り返る。

1. 子どもの肥満の「まん延」に注目

1980年代以降、子どもの肥満は世界的に大きな問題になっている。そして、これは個人で解決できる問題でも、米大統領の任期8年間で解決できる問題でもない。だが、ミシェル夫人はこの問題への関心を大幅に高め、対策に向けた多数の重要な取り組みを軌道に乗せた。

2. 健康的な食品の入手を容易に

私たちを今の私たちにしているのは、それぞれの食の環境だ。健康的な食品が入手できなければ、私たちは不健康な食品を買う。そこでミシェル夫人は、米小売大手ウォルマートなどの企業の協力を得て、野菜や果物など健康的な食品の値下げを実現。より多くの人にとって入手しやすいものにした。

3. 食品表示基準を改正

口に入れる食品に何が含まれているか、知りたいとは思わないだろうか?ミシェル夫人は食品に貼付する栄養成分表に「砂糖入り」であることを明記することとした規則の改正を後押しした(改正は20年ぶり)。また、米飲料業協会と協力して、カロリー表示の義務化を実現した。

4. 学校給食プログラムを改定

オバマ大統領が就任した2008年より前、米国の子供たちは学校で昼食にフライドポテトやポテトチップスを食べ、炭酸飲料水を飲み、ケチャップを野菜代わりだと思っていた。その状況にがくぜんとしたミシェル夫人は、対策に着手。「健康で飢えのない子どもたちのための法(ヘルシー法)」の成立に尽力した。学校では現在、より健康的な給食を提供。低所得世帯の子どもには、給食費を一部免除する制度も導入されている。

5. 運動を呼びかけ

子どもの肥満には、運動不足も関わっている。食事と同じように、この問題についてもその人の置かれている環境が大きく影響する。そこで、ミシェル夫人とチームはそうした環境の改善を目的とした「レッツ・ムーブ」などの取り組みを開始。全米テニス協会なども、子どもたちが運動をできる環境整備の促進に協力している。

6. 退役軍人らを支援

退役軍人の多くが戦地からの帰還後、健康問題や失業、住居を失うことなど、さまざまな困難に直面する。ミシェル夫人はジル・バイデン副大統領夫人と共に兵士や退役軍人とその家族の支援を行う「ジョイニング・フォーシズ」を立ち上げた。

7. 不当な批判への対応で模範に

米国には過去に、オバマ夫妻ほど的外れな批判や攻撃にさらされた大統領と夫人がいただろうか?人種差別的な態度はただ嘆かわしく、時間や努力、エネルギーを浪費するものでしかない。だが、夫妻はいずれもこうした問題から逃げることなく、冷静に対応してきた。

8. 少女・女性の健康と教育、権利を擁護

オバマ夫妻が米政府の各機関と共に立ち上げた女子教育支援のための「レット・ガールズ・ラーン(Let Girls Learn)」が現在も活動を続けていることは、意義深いことだ。世界各国の少女たちが質の高い教育を受けられるようにするため、障壁を取り除くことを目指した活動を行っている。

9. 権利と機会の平等を促進

誰にでも、指導者がどのような人物であるべきかについての固定概念がある。そして残念ながら米国ではこれまで、あらゆるメディアによってそのイメージが形作られてきた。そうした固定概念は、それに該当しない人がリーダーになることを阻止しようとする。オバマ夫妻の存在が、そして夫妻が任命してきた職員たちに見られる多様性が、リーダーシップとは人の外見ではなく内面に関わるものだということへの理解につながったことを期待する。

10. 醜聞ゼロ

著名ジャーナリスト、トム・ブロコウをはじめ多くの記者たちが、大きなスキャンダルなく任期を満了する大統領夫妻は1970年代以降、初めてだと指摘している。