みんながこういう風に書いてくれたらいいですね〜。

あらゆるネットのサービスには決まって利用規約とかプライバシーポリシーがありますが、あれって長ったらしくて、ちゃんと読んでる人いるのかな?って感じですよね。でも特に、自分のプライベートな情報とか、写真とかを共有する系のサービスでは、何がどこまでちゃんと守られてるのか、または守られないのか、把握しておいたほうがいいとは思うんですが、いざやろうとするとけっこう大変です。

でも先日、イギリスの人権団体の発案で弁護士さんが子ども向けにInstagramの利用規約を翻訳してくれて、それがすごくわかりやすいんです。子どもだけじゃなく、大人だってこれがいい!と思うくらいです。

Quartzによれば、利用規約をわかりやすくしてくれたのは、イギリスにある子どもの人権団体Children's Commissionerです。彼らはネットのいろいろなサービスの規約がサービス提供者側に有利に決められていること、それを子どもが理解せずに使っていることを問題視し、子どもでも理解できるようにとInstagramの利用規約を翻訳したんです。

なんでInstagramかって、イギリスのローティーン以下の子どもにもすごく人気があるそうで、今や12〜15歳の半分以上、8〜11歳の43%が利用しているそうです(Instagramは、本当は13歳以上じゃないと使っちゃいけないんですが)。

Children's Commissionerによれば、多くの利用規約は大学院生以上の教育を受けた人じゃないと読みこなせないような言葉で書いてあるそうです。それにボリュームも、たとえばInstagramの場合英文で3万文字以上あります。Children's Commissionerは、それを約6分の1の5,000文字以下に圧縮して、以下のようなわかりやすい言葉に書き換えてくれたんです。以下、「あなた」=ユーザー、「私たち」=インスタグラム。強調は筆者です。

・投稿した画像や動画は正式にはあなたのものですが、それらを私たちも使うことができ、また私たちが世界中の他の人に使わせることもできます。他の人はそのために私たちにお金を払うかもしれませんが、私たちはあなたにお金を払いません。

・私たちはあなたの個人情報を保管し、利用し、Instagramと関係する会社と共有することができます。そのなかには、あなたの名前、メールアドレス、学校、住所、写真、電話番号、「いいね」やその取消、行った場所、誰と友だちになっているか、Instagramを使う頻度、その他誕生日やプライベートメッセージ(DM)を含めた会話の相手などの個人情報が含まれます。

・私たちは、あなたが興味をもったものを監視し、それに関連した広告を送ることができます。あなたにはそれを止めることはできません。またそれが広告であることは、わかりやすいとは限りません。

・私たちはいつでも、どんな理由でも、あなたに前もって知らせることなく、Instagramを変更したり終了したり、あなたがInstagramにアクセスするのを停止したりできます。私たちは投稿や他のコンテンツを、あなたに伝えることなく、どんな理由でも、どれでも削除できます。そうする場合、私たちにはお金を払う責任はありませんし、あなたには苦情を言う権利はありません。

・私たちは、どんな理由でも、あなたのユーザーネームを使わせないようにすることができます。

・これらのルールが破られていると私たちが考える場合、どんな投稿でも、またはどんなアカウントでも、削除したり編集したりブロックしたり監視したりできます。ただこれらは、しなくてはならないわけではありません。誰かが法律やこれらのルールを破っていたとしても、私たちには責任がありません。でもあなたが法律やルールを破ったら、あなたに責任があります。

こんな感じで、全体的に「ユーザーには権利がないけど責任がある」「Instagramには権利があるけど責任がない」という、ほとんどジャイアンとのび太みたいな関係なんですね、Instagramと私たちって。でもこれはもちろんInstagramに限ったことじゃなく、多くのネットのサービスで同じような考え方とルールになってます。ユーザー側は無料である分、サービス提供側は広告で稼がないとサービス維持できないし、それをなるべく効率良く低リスクでやらないといけない、ってことなんでしょう。

とはいえ、もう使わない!ってわけにもいかないし、だからこそ各社が軒並み強気の規約を崩さないんでしょうね。でも少なくとも、自分の使ってるサービスの中で自分がどういう立場なのか、知っておくのは大事です。

だからほんとに、全部の利用規約にこういう簡単バージョンがあったほうがいいですよね。実際Quartzによれば、Children's Commissionerは利用規約を子どもでもわかるように書くべきというルールをサービス事業者側に課すことを提案しているそうです。


ソーシャルメディアを使うほど、子どもの幸福度は下がる


image: Rose Carson/Shutterstock.com
source: Quartz

(福田ミホ)