「白髪」はどうして現れる?予防法まであわせて紹介

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執筆:井上 愛子(保健師、看護師)
医療監修:株式会社とらうべ

老化現象のひとつとして数えられる白髪。

30代を過ぎた頃から白髪が生え始めるといわれています。そうはいっても見た目年齢にも影響するので、できることなら少ない方が良いですね。

そこで今回は白髪について、予防法もあわせてご紹介していこうと思います。

もともと髪の毛は白髪!

意外かもしれませんが、髪の毛は初めから黒いわけではありません。

色素を持たない髪に色素が与えられることによって色がついています。もともとは、色の無い白髪なのです。


私たちの髪の毛は「毛包幹(もうほうかん)細胞」と「色素幹細胞」から始まります。この2つはそれぞれ「毛母(もうぼ)細胞(色の無い髪の毛をつくる)」と「色素細胞(メラニン色素を作る)」になります。

これを専門用語で分化といいます。

毛穴の奥では、色素細胞が作ったメラニン色素が毛母細胞に渡されます。受け取ったメラニン色素を合わせることで黒髪が生み出されます。

白髪は十分なメラニン色素を持たずに発毛した髪の毛ということです。

メラニン色素は、シミやソバカスの原因にもなるため、「女性の敵!」と思われがちです。ですが、髪の毛を黒くするには必要不可欠なものです。

一夜にして髪がすべて白髪になる?

「強い恐怖やストレスがあると、一晩で髪が真っ白になる」というエピソードをご存知でしょうか。

これは、マリーアントワネットが死刑宣告を受けた後、一晩のうちに白髪になったという逸話にもとづいています。


実は、このようにすでに生えている髪の毛の色素が破壊されて消えてしまうということについて、科学的な根拠はありません。

髪のメラニン色素は、日焼けの時に剥がれ落ちる皮膚の色素とは異なり、分解されたり外へ追い出したりするメカニズムを持っていません。脱色しない限り、黒く発毛した髪が白くなることはないのです。

多い人、少ない人の差は?

この差が何かを明言することは簡単ではありません。

ですが、白髪は、もともと白い髪を黒く染めるシステムに不具合が生じて起きるものです。そのため、不具合の生じる原因をたくさん持っている人の方が白髪が多くなる、ということはいえるでしょう。

白髪になってしまう不具合としては、次のものがあげられます。

・幹細胞自体がおかしくなる
・毛母細胞がメラニン色素を受け取れない、受け取っても合わせることができなくなる
・色素細胞がメラニン色素を作れなくなる


このような影響を及ぼす要因はさまざまで、ストレス・老化現象・活性酵素・栄養不足・血行不良などがあげられます。

老化現象は抗えないとしても、それ以外のことで取り組めることはありますね。

また、白髪の原因として病気のための投薬の副作用があります。

抗がん剤や抗うつ剤など、治療のために使用した薬により、脱毛したり色素が抜けて白髪になってしまったりすることもあります。

白髪予防対策は生活習慣の改善から!

生活習慣を改善することは、白髪予防にもつながります。次のことを見直してみましょう。

アミノ酸、ビタミン、ミネラルを含んだ食事、栄養バランスが大事!

・アミノ酸


髪の毛や色素の材料となる栄養素。肉や魚、大豆などのタンパク質が豊富な食材に含まれます。

・ビタミンやミネラル


髪の毛や色素を作るときに補助的な役割のある栄養素。とくにビタミンA、ビタミンC、ビタミンEは活性酵素を除去してくれる強い味方です。

質の良い睡眠を確保


睡眠が大事なのは、睡眠中に分泌される成長ホルモンが髪の毛をつくる細胞にとっても重要なためです。眠りについてからの3時間で分泌されます。

頭皮の血行を促進


バランスの良い食事、質の良い睡眠を確保していても、肝心の細胞に栄養が届かなければ、効果が半減してしまいます。

シャンプーの際、指の腹でやさしく揉むように刺激してみてください。余裕があればヘッドスパも受けてみるといいですね。

ストレス・タバコ・紫外線を避ける


これらは、活性酵素を生み出す原因となります。

生えてしまった白髪への対策

白髪を見つけると、つい抜いてしまいたくなるもの。

ですが、そこはグッと我慢してください。

白髪を抜いても黒髪は生えてきませんし、毛穴が傷んでしまうと脱毛の原因につながってしまいます。対処法としては、白髪の本数が少なければ根元近くからカットする、多い場合は白髪染めをすることです。

白髪染めする場合には、染料にアレルギーが無いかどうか、必ずパッチテストをしてから染めてください。

「ヘアカラー」「ヘアマニキュア」「ヘナ」と3種類あります。それぞれ利点と欠点があるので、ご自身の目的と体質にあったものを選びましょう。


<執筆者プロフィール>
井上 愛子(いのうえ・あいこ)
保健師・助産師・看護師・保育士。株式会社とらうべ社員、産業保健(働く人の健康管理)のベテラン


<監修者プロフィール>
株式会社 とらうべ
医師・助産師・保健師・看護師・管理栄養士・心理学者・精神保健福祉士など専門家により、医療・健康に関連する情報について、信頼性の確認・検証サービスを提供