<トランプの批判の矛先が遂にヨーロッパへ。難民受け入れは「破滅的」、NATOは「時代遅れ」という罵詈雑言に、誇り高い欧州首脳が反論>

 ドイツ政府が、ドナルド・トランプ米次期大統領に反撃した。トランプがドイツの難民政策を批判し、同国の自動車産業を威嚇したことに対してだ。

 1月15日夜に公開された英紙タイムズと独紙ビルドによる共同インタビューで、トランプ次期大統領は、メキシコに工場を建設中の独自動車メーカーBMWに対し、アメリカに輸出する自動車に35パーセントの国境税を課す可能性があると述べた。

 同インタビュー内でトランプは、アンゲラ・メルケル独首相も批判している。メルケル首相を尊敬すると話す一方で、同首相が2015年夏に進めた寛大な難民保護政策を「破滅的な過ち」と評し、ロシアと対峙するNATO(北大西洋条約機構)の集団安全保障体制も「時代遅れ」と言った。

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 ドイツの副首相兼経済・エネルギー相、ジグマール・ガブリエルは1月16日、ベルリンで行われた会見で、BMWに対するトランプの姿勢は見当違いだと述べた。

難民はアメリカにも責任がある

 英紙ガーディアンによると、ガブリエル経済相は、「仮にアメリカ国外で製造される供給部品のすべてに35パーセントの関税が課せられることになれば、アメリカの自動車産業には激震が走る」と指摘した。「何より、自動車が値上がりし販売不振に陥るはずだ。この件については米議会の発言を見守りたい。米議会はトランプと意見を異にする議員が大勢を占めている」

 さらにガブリエル経済相は、多くの西側諸国には、難民危機に対して果たすべき役割があるとも述べた。「アメリカの軍事介入の失敗、特にイラク戦争は、現在の難民危機と無関係ではない」と同経済相は述べた。

「互いの行為について正しいだの間違っているだのと言い合っている場合ではない。難民の故郷で平和を確立する方法を検討し、人々がそこに安住の地を再び見つけられるよう、最善を尽くさなくてはならない」

 以前からトランプを嫌っていたフランスのオランド大統領は、「外からの忠告は必要ない」と切り捨てた。

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 ガブリエル経済相は、トランプが大統領選に就任するいま、ヨーロッパは自立すべきだと言った。「トランプが大統領に就任したら、協力していかなければならない」

「一方で、われわれは自分に自信を持つ必要がある。服従はしないということだ。われわれはトランプのしもべではない。交渉のテーブルでも、アメリカにとって利益となるものを提供することができる」

ジョシュ・ロウ