長岐隆弘氏

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◆大家の勝ち組と負け組の二極化が進んでいる

 サラリーマンの副業として不動産投資が挙げられるようになって久しい。一般社団法人不動産投資家育成協会代表理事の長岐隆弘氏も「サラリーマン大家は増えて続けている」と語るが、そのぶん競争が激化し、これからの参入は無謀だということはないのだろうか?

「当然、誰でも儲かるというわけではないですが、決して大家業界が飽和している状態ではありません。ひと昔前の大家業は地主が節税対策として行っているケースが主でしたが、高齢化により、土地を売って現金化する人が増えています。そこに、サラリーマン大家が参入してきている。いわば今は大家の“世代交代”が進んでいる時期なんです。今後もこうした状態は続くとみられ、現在は銀行や不動産会社、管理会社も業界での生き残りをかけてサラリーマン大家に向けたサービスを展開し始めています」(長岐氏)

 とはいえ、近年は人口の減少に伴う空き部屋の増加、不動産価格の上昇など、不動産投資家にとっては暗い話ばかりが聞こえてくるのも事実。長岐氏は、そんななかで「大家の勝ち組と負け組の二極化が進んでいる」と語る。

「日本全国の平均空室率は20%だと言われていますが、これはあくまでも平均で、常に満室の物件があれば、全然入居者が入らない物もあります。もちろん立地や築年数の差もありますが、その明暗をわけているのは大家の経営努力による部分も大きいと思います」

 裏を返せば、これからでも本人の知恵と工夫さえあれば、まだまだ稼ぐことができるというわけだ。

「“不動産投資”とは言われますが、厳密には投資は物件を選び、購入するところまで。そこから先は空室を埋め、利益を出すための“経営”をしなければならないんです。まずはこの意識を持つことが重要で、『条件のいい物件さえ選べば勝ちでしょ』と思っている人は負けていきます。加えて大切なのは、インターネットや書籍に溢れかえっている情報のなかから、自分に必要な情報を取捨選択すること。その際のポイントは『再現性の有無』、つまり同じようにマネしてうまくいくかどうか、です。年収400万円の人がいきなり年収1000万円の人のマネをしようとしても、融資額も違うのでうまくいきません。年齢、職業、不動産投資歴といったプロフィールができる限り自分に近い人の成功例をマネすることが、稼げる大家になる近道です」

【長岐隆弘氏】
一般社団法人不動産投資家育成協会代表理事。不動産鑑定士。資産形成に関する書籍を多数出版。投資家育成、投資教育普及に努める

― (超)片手間でもきる[不動産投資]の神髄 ―