「今年こそ意識を変えたい!」と毎年思う人に授ける技8

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■意識を高めたい・変えたい人は、口だけの人か?

習慣化コンサルタントとして私は企業研修などでこれまで3万人以上のビジネスパーソンに接してきました。その中で、皆さんに今後をよりよくするためのアクションプランを書いてもらうと、次のような記述をする人が少なくありません。

「常に目的意識やチーム意識を持つ」
「全て当事者意識を持つ」
「時間への意識を高める」

何気なく使う「意識」という言葉。みなさん、自分の意識を変えたい。しかし、この意識を変える・高めるというのはなかなか実現することが難しいです。

意識を変えるにはどうすればいいか。習慣化のお手伝いをしている中で確信しているのは、まず行動を変えなければならないということです。例えば、行動・思考・言葉・人間関係などを、これまでと違うものにすることで、ようやく意識も変化していくものなのです。最初から意識を変えようと思っても、難しい。意識は残念ながら直接、変えることはできません。

■「凡事」への対処にその人の意識が透けて見える

では、行動や思考をいかに変えるのか?

「凡事徹底」という言葉がありますが、そこにヒントがあるかもしれません。臨済宗全生庵の平井住職の書籍『人生を変える禅の教え』には掃除の話ができています。

一部抜粋します。

<寺では掃除も大切な修行です。掃除が終わると必ず上の者が点検に来ます。私も最初の頃は、「たかが掃除だと思って適当にやったな」と怒られることが多々ありました。ちゃんとやったつもりなのになあと思うのですが、自分が点検する側になると、なるほど確かに、適当にやった掃除はすぐにわかると気づきました。>

掃除という凡事に、その人の意識が現われるということなのでしょう。

先日、入社2年目のビジネスパーソンの研修をしましたが、休み時間に次のような声が聞かれました。

日常の業務に対する不満です。
「なんで俺がコピー取りをしなきゃいけないんだ」
「部長にボールペンを会議室まで持ってきてと言われたが自分で持って行けよと頭にきたよ」

コピー取りに文房具の調達。ザ・雑用です。誰にでも簡単にできる雑用。凡事の極みです。しかし、それを命令された際、どう対処するか。

愚痴をこぼしていた人々の気持ちは周囲の上司や先輩に筒抜けだったに違いありません。「イヤイヤやっているな」と。行動や態度を見れば、すぐわかります。

ところが、雑用も若手の仕事と割り切って「その先へ」進もうという仕事への意識が高い人は、使いっ走りを誰よりもきちんと務めあげるのではないでしょうか。先輩たちは内心思うはずです。「こいつは使えるかもしれない!」

まさに凡事から仕事への意識が透けて見えてしまう、恐ろしい現実です。

■今度こそ!「意識を変える・高める」技8

「意識を高めるために何をすればいいのか?」
「意識を持つとは、どうすることなのか?」

そういったご相談に長年、私なりに回答を考えてきました。それが、下記の1「危機感に身を置く」、2「意識の高い人と交わる」、3「小さな言葉・行動を続ける」です。これらを習慣にすることで、いずれ意識を変えることができるのではないでしょうか。

▼1.危機感に身を置く

●ハードで挑戦的な目標を持つ

危機感はいつも通りの自分を変えてくれるエネルギーになります。いつも通りのやり方と結果に安住する限り、意識は高まりません。同じことでも、2倍速で行う、半分の時間でやる、満足度を2倍にするという自分へのチャレンジがなければ、仕事への意識は変わりません。

●大量の失敗をする

大きな失敗をした時、成果は下がりますし、一時的に評価も落ちるかもしれませんが私たちの仕事に対する取り組みの意識は高まっていきます。適切な反省をして、改善の努力をすると共に意識は高まっていきます。

●手厳しいフィードバックをもらう

先輩や上司、お客様から手厳しいフィードバックをもらうと意識が変容していきます。危機感が改善への意識を高めてくれます。敢えて率直にフィードバックをもらいに行く習慣を身につけることをお勧めします。

▼2.意識の高い人と交わる

●圧倒的なライバルを持つ

憧れの人、心のライバルがいると、小さな自分で安住できず、常に自分を高めることを意識し続けられます。

●意識が高い人の集団に入る

意識を高めるためには、意識の高い人と関わることです。目的意識の高い人、当事者意識の高い人、チーム意識が高い人と関わることで、その人たちの行動・思考・言葉を日常的に無意識に吸収することができます。

●他人の体験から学ぶ

意識の高い人の伝記や体験談から学び、思考・行動パターンを吸収することができるのです。経営者、アスリート、作家など一流の人の伝記は良い意識を高める題材になります。

■雑用をおろそかにする人は「意識」が変わらない

▼3.小さな行動・言葉を続ける

●毎日の凡事に落とし込み徹底的にやる

雑用でも最高の意識を持って取り組むとそれは伝わります。少なくとも自分の意識には伝わります。前述の掃除という凡事に全てが現れるように、すでに私たちの普段の行動や言葉は相手に自分の意識を伝えていることになります。雑用をおろそかにしない、約束を守るという小さなことが意識を高めるトレーニングになるのです。

●意識を高める言葉を繰り返し脳に刷り込む

言葉は思考であり、意識レベルに昇華していきます。日常的に自分の心構えを紙に書いたり、読んだり、事あるごとに見ることは意識を高めるのに役立ちます。コスト意識を高めることができている会社は、間違いなく会社の壁にあらゆるポスターや朝礼での宣言など言葉で意識する仕組みがあります。

あなたは、どんな意識を高めたいと思っていますか? そのためにどのような行動をとりますか?

(習慣化コンサルタント 古川武士=文)