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by Jonathan Gross

Amazonが2012年に提供を開始したオンラインストレージ「Amazon Glacier」はきわめて安い価格で大量のデータを保存することができます。その保存媒体は、我々が直接見る機会はありませんが、実はわりと身近なBlu-rayディスクかもしれません。

Amazon’s Glacier secret: BDXL

https://storagemojo.com/2014/04/25/amazons-glacier-secret-bdxl/



Amazon Glacierは「1GBあたり月額0.01ドル(約0.8円)で容量無制限」をウリに、2012年8月からサービスの提供が始まったオンラインストレージです。この価格は2017年1月現在、0.004ドル(約0.5円)に下がっています。



ストレージ情報サイトのStorage Mojoは、2014年にその正体をBlu-rayディスクではないかと予想しています。

まず考えられるのはテープ媒体ですが、長期保存を行うためには環境制御が大変で、また、Amazon自身がテープであることは否定しています。

次に考えられるのはハードディスク、特に高い記録密度のシングル磁気記録(SMR)なのですが、コスト面を考慮すると候補から外れます。

ここでStorage Mojoが注目したのが、Amazon Glacierで格納したデータを取り出すには通常3〜5時間かかるというところです。単にHDDを使っているだけならこんな遅延は発生しないはずなので、ロボットがHDDの取り出しを担当しているのではないかと考えたわけです。しかしHDDは衝撃に弱く、この時点で衝撃を与えずにHDDを扱えるようなロボットは存在しないため、候補から外れます。

そして浮上してくるのがBlu-rayディスク(光ディスク)です。2010年にBlu-rayディスクの新規格・BDXLが登場して100GB/128GBでのデータ保存ができるようになっているので、Amazonはここから2年かけて独自カスタムの「光ディスク大容量記憶システム」を開発し、テストして2012年にサービスインしたという考えです。

これはあくまでStorage Mojoの予想ではあるものの、2014年にFacebookが1万枚のBlu-rayを使用した低コスト&省エネなデータセンターを発表していて、光ディスクを使った巨大データセンターというのは「あり得ない話」ではありません。



さらに、2016年にはPanasonicとFacebookが連携して、光ディスクを使ったデータセンター用アーカイブシステム「freeze-ray」を発表しています。Panasonicによれば、光ディスクを使うことで「データ完全性の保護とデータセンターのコスト削減を同時に実現する最適なコールドストレージを提供することが可能」だとのことなので、Facebookと同様に巨大なデータセンターが必要なAmazon Glacierが光ディスクを使っていたとしても、それは極めて妥当な結論に行き着いたのだといえます。

Facebookと連携して光ディスクを使ったデータセンター用データアーカイブシステムを開発 | プレスリリース | Panasonic Newsroom Japan

http://news.panasonic.com/jp/press/data/2016/01/jn160106-1/jn160106-1.html