2016年5月19日に、パリ発カイロ行きのエジプト航空804便が墜落、66人が犠牲になった事故において、iPhone6sのバッテリーが発火したためではないかとの説が浮上しています。

Apple製品発火が事故の原因?

米Fortuneによれば、フランスの一部の捜査官が、副操縦士のiPad miniまたはiPhone6sが、原因不明の墜落事故に関連している可能性があると考えているようです。この説は公式見解ではないものの、フランスの新聞紙Le Parisienが情報を入手、公開したために明らかになりました。
 
当初エジプトの事故調査委員会のなかには、テロ攻撃ではないかとの説もあったようです。

事故原因は爆破ではなく発火

しかしフランス捜査当局は複数のデータから、事故は爆弾による爆破ではなく発火が原因と断定。ブラックボックスから回収されたデータは、墜落前にコックピット内またはその付近で発火があったことを示していた模様です。またボイスレコーダ-にも火事の発生を示す記録が残されていました。
 
パリ=シャル・ド・ゴール空港で撮影された動画には、副操縦士が自分のiPad miniとiPhone6s、また複数の香水瓶を、離陸前に計器パネルの上に乗せている様子が写っていました。Fortuneによれば、自動警告装置が最初に問題を認識した場所がここであり、その直後コックピット下とトイレの近くで煙探知器が発動したとのことです。
 
直射日光への長時間の露出が、バッテリーの発火につながるケースは数多く報告されています。米連邦航空局(FAA)によれば、機内でバッテリーが発火あるいは爆発したという事故が、少なくとも140件発生しています。なかには大量のバッテリーを運んでいた貨物輸送機が、爆発により墜落したという事故もありました。現在は多くの航空会社が携帯電話のバッテリーなどを手荷物として預けることを禁じています。

操縦士が計器類の上にものを置きっぱなしにするなど「あり得ない」

しかし航空安全の専門家であるデビッド・ラーモント氏はThe Telegraphに対し「操縦士が計器類の上にものを置きっぱなしにすることなどありえない」と反論しています。離陸時や気流が激しい区域を飛行する際に落下することがわかりきっているうえ、操縦に影響を及ぼす可能性があるためです。
 
また同氏は、発火場所とされるトイレやコックピット下についても、コックピット内にあったバッテリーが原因とは簡単には特定できないと警告しています。
 
またAppleもこの件についてFortuneに対し、今回の事故について捜査当局から一切連絡が来ていないとし、「報告書は見ていないが、Appleの製品に関連しているという証拠はないと理解している。国際的な安全基準に合う、あるいはそれを超えるように、製品を徹底的に試験している」と述べています。
 
 
Source:Fortune via Patently Apple
Photo:Le Parisien
(lunatic)