2017年の東京オートサロンが閉幕しました。今年も3日間で32万人以上の来場者を集めたカスタムカーのビッグイベントは、また2017年のトレンドを占う上でも重要なイベントです。

とはいえ、いまや幕張メッセの全ホールを使用するというだけあって、すべてのクルマをチェックすることは難しいのも事実です。おのずと、遠目からも目が止まるクルマを入念に見ることで、ブランドやカテゴリーのトレンドを肌で感じるという見方になってきます。

そうした意味において、2017年の東京オートサロンで、もっとも気になったのは無限(M-TEC)が出展した「GARU」です。

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ホンダのマイクロスーパーカー「S660」をベースに、全長3500mm(ベースは3395mm)、全幅は1627mm(同1475mm)、全高1136mm(同1180mm)というオリジナルボディを与えたマシン。タイヤサイズは前215/35R18 後215/35R19と大幅にインチアップされています。

そのコンセプトは『私たちが欲しい夢のスポーツカー』というもの、つまりこのクルマには無限の理想とするストリートスポーツ像と捉えることができるのです。

その理想を象徴するのが、バックミラーのかわりにカメラを使ったシステムを採用している点でしょう。また、スポーツカーというと大型のリアスポイラーもお約束ですが、この無限GARUには備わっていません。

この点から、ストリートスポーツはウイングなどでダウンフォースを稼ぎ、クルマを押し付けるのではなく、空気抵抗の小さななめらかなボディとすることを理想としていることが感じられます。

ワイドボディとはいえ、1627mmと小型車サイズのボディとしていること、軽自動車のS660をベースとしていることを合わせて考えると、ストリートスポーツはライトウェイトであることも重要だと考えていると予想できるのです。

いまやスーパースポーツの最高出力は500馬力でも物足りないと感じるくらいにインフレ状態です。それはチューニングの世界でも同様、市販車のエンジンを改造しても1000馬力という数字は珍しくありません。

だからこそ、身の丈にあったディメンションやスペックを持ち、それでいてボディサイズを感じさせないスタイリングを与えた、コンパクトカーのジャンルには分類されない真のマイクロスーパーカーが求められてくる……、無限の生み出したカスタムカーは、そうした意思を感じさせるのです。

(写真と文 山本晋也)

【東京オートサロン2017】全幅1627mmのワイドボディS660「Mugen GARU」は無限の元気玉になる!(http://clicccar.com/2017/01/16/437035/)