おおかわ・しょう  現在17歳で大学3年生。飛び級しながらも、14歳のときに選挙で高校の生徒会役員に、15歳のときに学生選挙で大学の学部1年生代表に選ばれた。著書に『ザ・ギフティッド』(扶桑社刊)。

写真拡大

『週刊ダイヤモンド』1月21日号の特集は「天才・奇才のつくり方 お受験・英才教育の真実」。才能を開花させるにはどうすればいのか。どんな教育をすればいいのか。その解を探りました。

 カナダに住む日本人の少年、大川翔に大きな転機が訪れたのは8歳のときだった。グレード3(小学3年)で担任教師から「翔は『Gifted(ギフティッド)』かもしれないから、試験を受けるように」と告げられた。

 ギフティッドを端的に訳すと「天才児」。贈り物を意味する「gift(ギフト)」が語源で、神あるいは天から与えられし贈り物を持つ人物を意味する。カナダでは、ギフティッドを政府が認定し、登録された子供は特別教育を受ける。通常の授業では物足りない生徒、いわゆる「吹きこぼれ」をすくい上げる仕組みだ。

 スクリーニング試験を経て、半年後に受けた認定試験は、専門家が長時間一対一で行った。学力だけでなく、発想力や創造力などが問われた。試験内容は学力、知能、論理力、語彙力を試すものから、絵を見て答える問題、連想ゲーム、ストーリー作成など多岐にわたった。学力試験は数学と英語(国語)が試験対象。数学は大の得意だが、ネーティブでないため明らかに不利な英語も、カナダ人の平均的英語読解力と比べて、少なくとも3学年以上「上」の読解力があると判断された。

 翔は0歳から5歳半ばまで日本の保育園に通い、5歳の春、親の仕事の都合でカナダに渡った。1歳ごろから英語のリスニングトレーニングを始め、5歳の夏休みは英語漬け。それでも、9月にグレード1(小学1年)に入学すると、英語のリーディングのクラスで最下位グループに振り分けられた。

 厳しい現実を突き付けられた翔は、英語を猛勉強し、毎日読む癖をつけた。ギフティッド認定試験を受けるよう担任に勧められた8歳のころには1日に1冊半から2冊、ページにして400〜500ページを読むようになっていた。

 夢中になって夜遅くまで読みふけっていると、親の「早く寝ろ!」という雷がよく落ちた。睡眠は記憶の定着や成長ホルモン分泌の上で大事というのもあるが、生活習慣を整えることは大川家の教育の柱だった。「勉強しろ!」と言う必要はなかった。英語のリーディング然り、勉強することはすでに翔の中で習慣化されていた。

続きはこちら(ダイヤモンド・オンラインへの会員登録が必要な場合があります)