『闇金ドッグス5』初日舞台あいさつが行われ(左から)菅原大吉、荒木宏文、青木玄徳、山田裕貴、副島淳、元木隆史監督が来場した

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 俳優の青木玄徳と山田裕貴が14日、シネマート新宿で行われた『闇金ドッグス5』初日舞台あいさつに来場、ハードな作品世界に触れ、重苦しくなった会場の雰囲気を払拭(ふっしょく)すべく副島淳のアフロヘアをいじってみせて、会場を笑いに包んだ。この日は荒木宏文、菅原大吉、元木隆史監督も来場した。

 闇金業者ラストファイナンスを舞台に、金の魔力にとりつかれた者たちを描くシリーズ第5弾。認知症を患った母を抱えながらも職場を解雇され、無職となってしまった中年男性(菅原)がNPO法人で貧困ビジネスを営む五条(荒木)に食い物にされ、墜ちていくさまを描き出す。「実際の事件を基にしたドラマ」と青木が語る通り、ハードな作品世界に会場の空気はどんより。「どうでした?」という青木の言葉にも、観客たちも思わず苦笑いを浮かべることしかできず、そんな雰囲気に山田も「普段は拍手をいただくことが多いんですけど、今回は拍手じゃないですよね」と理解を示す一幕も。

 そんな観客の反応を受けとめた青木は「内容が強烈だったんで、今日はいろんな意味でドキドキしていました」と前置きしつつも、「フィクションよりも現実の方がつらいんだということを受け止めてもらって。いつものシリーズと違うものを作ることができたというのが役者冥利(みょうり)につきますし、価値をつけられたなと思います」と満足げな表情。山田も「これだけ衝撃的な物語を『闇金ドッグス』でやらせてもらえて。このシリーズで社会派ができたことがうれしくなりました」と付け加えた。

 また、本作で転落していくさまを見せつけた菅原も「この3人(青木、山田、荒木)を見ると怖いんだよね。また何かされるんじゃないかと思って」と苦笑い。劇中では脂汗をダラダラとかいている姿が印象的だったが、それは元木監督言うところの「債権者オイル」を塗りたくって役作りに挑んだものだという。そんな菅原の転落していくさまはスタッフの心を打ったそうで、クライマックスを撮影しているときには泣いているスタッフの姿もあったという。

 しかしそんな重い雰囲気を和やかにしたのが、アフロヘアが印象的な副島。身長195センチ、アフロを入れたら210センチというネタを披露すると会場からはクスクス笑い。「重い作品ですが、僕の出ているところでホッコリしていただければ」という副島のコメントに、山田がアフロを指しながら「モッコリしてますけどね」とツッコみ。それには青木も「俺もまったく同じ事を考えてた! それ言いたかった!」と大はしゃぎで、思わぬ以心伝心ぶりに会場からも拍手。「さすがバディ」と絆を深めた様子の青木と山田であった。(取材・文:壬生智裕)

『闇金ドッグス5』はシネマート新宿ほかにて公開中