くだんのポスター

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 世界的ヒットとなった映画『君の名は。』だが、中国に続いて1月4日からは韓国でも上映が始まり、わずか8日で観客動員数121万4,000人超を記録。100万人超えの動員スピードは、韓国で公開された歴代アニメ映画史上5位に入り、1,000万人超えまでも期待されている。

 そんな絶好調な『君の名は。』だが、韓国では、さまざまなトラブルも起きている。そのひとつが、観覧マナーの悪さだ。これまでも、上映中に携帯の着信音が鳴ったり、隣の人とおしゃべりするといった迷惑行為は多かったが、『君の名は。』では、興奮のあまりに主題歌を熱唱したり、登場キャラのセリフを大声で復唱したりする人が相次ぐ事態となっている。

 さらに問題なのが、日本版を何度も見たオタクが、翻訳の間違いを上映中に大声で指摘したり、あらゆるネットコミュニティで「日本版こそ至高であり、吹き替え版は邪道だ」などと声高に叫んだりする行為だ。その結果、こうしたお騒がせ客たちを指して、原作至上主義者という意味で「ホンモノ」という日本語まで使われるようになったとか。一般客からしたら、実に迷惑な話だ。

 一方、韓国での『君の名は。』ブームは、映画館を離れた場所でも過熱している。それが、「2人の中身が入れ替わる」という点に注目したパロディーだ。

 事の発端は、あるオンラインコミュニティーに掲載されたコメントだった。

金正恩朴槿恵の体が入れ替わったら面白いよな。朝目覚めると、民主主義国家!? もう一方は北傀の首領!? 出会う方法は首脳会談しかない!」

 このツイートは、即座に8,000を超えるリツイートを記録。ネット上では、これに影響されたパロディポスターが氾濫している。
 
 その中で特に異彩を放っているのが、『君の権力は。』だ。この作品は、ポスターだけではなく、タイトルに沿ったオリジナル漫画まで公開。内容は、朴大統領と金委員長が、お互いの入れ替わりに気づき、「この姿で死ねば、支持者が増えるはずだ」と自殺。「こうして、ひと時の平和が訪れた」という言葉で締めくくられる。ネット民の間では、「最高のハッピーエンド(笑)」「映画化決定!」などと大きく盛り上がっている。

 また、ミサイルや戦闘機をバックにトランプ次期大統領と金委員長が映る『君の独裁は。』、朴大統領と崔順実被告が登場する『君の実勢(陰の実力者)は。』など、最初の設定すら無視する、空回りした政治批判作品まで増えている。

「ホンモノ」たちによる迷惑行為や、政治色を前面に出したパロディポスターの流行など、作品とは別の部分で注目される韓国での『君の名は。』。これもヒットの副産物だろうか……。