企業倒産件数の年次推移(写真:東京商工リサーチ発表資料より)

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 東京商工リサーチは13日、2016年の負債総額1,000万円以上の企業倒産件数は8,446件、負債総額は2兆61億1,900万円であったと発表した。

 倒産件数は、前年比4.1%減(366件減)で、8年連続で前年を下回り、1990年(6,468件)以来の低水準。負債総額は、前年比5.0%減(1,062億6,300万円減)で2年ぶりに前年を下回った。

 倒産件数の減少に関して、同社では、金融機関が中小企業の返済計画の変更や返済時期の繰り延べの要請に積極的に対応しているほか、景況や財務内容に改善の兆しがみえる企業への貸し出し増も影響しているとみている。一方で、2016年12月の倒産件数は、4カ月ぶりに前年同月比増加となり倒産減少の「底打ち」がうかがえ、今後の推移が注目されるとしている。

 2016年の主な大型倒産では、製造業としては戦後最大になったパナソニックプラズマディスプレイ(負債5,000億円・11月)があったが、負債額2位はアイエスの465億9,200万円であり、全体では負債1億円未満の倒産が構成比で71.9%(6,074件)を占め、小規模倒産が大半だった。

 2016年の倒産の特徴としては、「負債額」別で、負債10億円以上の大型倒産が235件と1989年(166件)以来の低水準に。「資本金」別でも、1億円以上が71件と1991年以来の70件台にとどまり、上場企業倒産は2年ぶりに発生なしなど、大企業の倒産が少なかった。一方で、中小企業(中小企業基本法に基づく)の倒産件数も8,439件(構成比99.9%)と8年連続で前年を下回ったが、「従業員数」別の構成では、5人未満が過去20年間で最高となる72.9%となっており、小規模な会社の倒産が多かった。

 産業別(10産業)では、7産業で前年の件数を下回り、増加したのは金融・保険業47件(前年比20.5%増)が3年ぶり、不動産業288件(同5.4%増)とサービス業他2,217件(同3.7%増)が2年ぶりの増加だった。

 地域別では、9地区のうち6地区で前年を下回った一方、東北が348件(同8.7%増)で3年ぶり、中部が1,117件(前年比2.9%増)で5年ぶり、北陸が208件(同4.0%増)で4年ぶりの増加となった。減少した6地区はいずれも1997年以降の過去20年間で最少件数となっており、関東と近畿が7年連続、中国が5年連続、北海道が4年連続、四国が2年連続の減少。九州2年ぶりに減少となった。

 また、「チャイナリスク」関連倒産は110件で前年並み(前年101件)、「熊本地震」関連倒産は10件だった。そのほか、「法的倒産件数の構成比」が89.5%と過去最高を記録している。