レディ・ガガ、反LGBT「トイレ法」に抗議で出演キャンセルか?

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 2月5日にテキサス州ヒューストンで行われるアメリカンフットボールの決勝戦スーパーボウルは、試合自体もさることながら、大物アーティストを迎えてのハーフタイムショーが毎年話題になる米最大のスポーツイベントです。

 ところが、今年ハーフタイムショーを務める予定のレディ・ガガ(30歳)が、“ある一つの条例”を巡ってショーをキャンセルする可能性が出てきたと『ハリウッドライフ Hollywood Life』が報道し、ファンたちを不安にさせています。

◆米国内でも意見が二分する“トイレ法”とは?

 ガガ様が目くじらを立てている条例とはトランスジェンダーのトイレ利用に関するもので、テキサス州で現在審議中の通称“トイレ法”。これがもし可決されれば、テキサスの公立学校ではトランスジェンダーの生徒は「生まれた時の性別に応じてトイレやシャワールーム、ロッカー室を利用しなければならない」と定められてしまいます。

 実はアメリカでは昨年、オバマ政権が「トランスジェンダーの人々の意思を尊重し、彼らが自分で選んだ性別でトイレを利用できるようにするべきだ」とする指針を発表、以来、公立学校や商業施設を中心にその動きが徐々に広まってきているのです。

 実際に筆者が勤めている大手スーパーマーケットもこの指針を支持しており、顧客・従業員ともに「生まれた時の性別」ではなく「自認する性別」でのトイレ利用が可能となっています。

 同僚の中には女性として生きることを選んだトランスジェンダーのスタッフもいますが、彼女はもちろん他の女子に混じって女子用トイレに入っていきます。日本でも最近ではLGBTに関する理解が深まっているようですが、まだここまでは進んではいないはず。

「さすが自由の国、アメリカ!」と感激してしまいそうですが、その反面、政府の打ち出した指針に批判的な意見を持つ州や企業も少なくはないようで、まだ手放しでは喜べないというのが現状です。

◆差別的な“トイレ法”でミュージシャンたちが公演キャンセル

 たとえば、昨年3月にはノースキャロライナ州の最大都市シャーロットが他州に先駆けて“トイレ法”を制定しています。

 その際には、シンディ・ローパーやブルース・スプリングスティーン、マルーン5など著名なミュージシャンたちが「差別的な条例を可決したノースキャロライナ州でのコンサートをキャンセルする」と声明を発表。また、同州からは観光客の足が遠のくなど、経済的に大きなダメージを受けたとも言われていますが、トイレ法が覆ることはありませんでした。

 そんな騒ぎをものともせず、今まさに同様のトイレ法を押し進めようとしているテキサス州。州会議事堂の周りでは「ヘイトに負けるな!」と書かれたプラカードを持った人たちと、「男を女子トイレに入れるな!」と書かれたTシャツを来た人たちがにらみ合いを続けています。

 はたして、テキサス州は『US ニュース US News』が予言するように「ノースキャロライナ州の二の舞となり、イベントのキャンセルが相次ぐ」ことになるのでしょうか?

 スーパーボウルまであと数週間。『ハリウッドライフ Hollywood Life』よると、熱心なLGBTサポーターのガガ様は少なからず「全米の注目が集まる舞台でトイレ法を批判するメッセージを放つだろう」と予測していますが、展開によってはハーフタイムショーをドタキャンする、なんていう最悪の自体も起こるもしれませんね。

Source:
『Hollywood Life』http://hollywoodlife.com/2017/01/08/lady-gaga-canceling-super-bowl-halftime-show-texas-trans-bathroom-bill/
『US News』http://www.usnews.com/news/sports/articles/2017-01-11/texas-warned-of-backlash-over-transgender-bathroom-bill

<テキスト / 橘 エコ>
【橘エコ】
アメリカ在住のアラフォー・ブロガー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ハリウッド最新映画レビューやゴシップ情報などのほか、アメリカ女子を定点観測してはその実情をブログで発信中。WEBマガジン「milkik」では「アメかじシネマ」「愉快なアメリカ女子」を連載中(http://milkik.com/)