浴槽を毎日洗う必要がなく節約にもつながる、お風呂の追い焚き機能――。便利なので、ついついヘビーユーズしている人も多いことと思いますが、そこには危険性も潜んでいるようです。

 お風呂の追い焚き機能を使うと、毎日浴槽を洗う手間が省けるほか、水道代の節約にもなるため活用している人も多いことでしょう。とりわけ冬場は、寒い思いをすることなく、ボタン一つで温かいお湯につかれるため重宝しますね。

 一方で「追い焚きしたお湯は清潔なのか」「何日くらい持つのか」などと疑問に思っている人も少なくないはず。人体への影響も気になるところです。

 そんな疑問を解決しようと、オトナンサー編集部では、東京・三軒茶屋にある「あかりクリニック」の馬場克幸院長に話を聞きました。

菌増殖が肺炎につながる可能性も

 まずはデータから。細菌やカビなどの微生物による健康被害を研究する衛生微生物研究センターによると、入浴前のお湯1ミリリットルあたりに存在する細菌は40個ほどですが、2人が入浴した直後は110個に増殖し、ひと晩放置すると実に2000倍以上の25万個に達します。これらの細菌は主に皮膚などに由来するものです。

 気になる人体への影響はどうでしょうか。馬場さんによると、こうした残り湯で洗顔すると結膜炎の原因になったり、傷口に触れると化膿したりするほか、「レジオネラ菌」が増殖している場合は命に関わる症状が出る可能性があります。

 レジオネラ菌は、循環式浴槽などお湯が滞留する39度前後の環境で繁殖しやすい細菌。皮膚から感染することはないものの、湯気などで霧状に飛散した菌を吸い込むと、肺から感染して肺炎を引き起こし、最悪の場合は死に至るそうです。

 馬場さんは「レジオネラ菌対策で、温泉施設などでは毎日お湯を抜いて清掃していることを考えると、自宅でも毎日お湯を入れ替えるのが理想です」と話しています。

(オトナンサー編集部)