「過去どんなときに何%下落したか?」のデータをもとに、バーン氏は暴落局面の下落率を予想し、底値でロングを仕込んでいる。南アフリカランドは一日の下落率が5%近くになることもあるので要注意

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◆過去の下落率を見て大底を拾いつつ、ユーロでヘッジ!

「FXを始めたのは’09年頃。翌年くらいにはもう、南アフリカランドをトレードするようになっていました」

 そう振り返るのは兼業トレーダーの大魔王バーン氏だ。

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「最初は豪ドル/円を買ってスワップを稼いでいましたが、その仕組みをちゃんと理解していなかった(笑)。50万円を入れて10万豪ドルを買い。長く持つつもりだったのに、思っていたよりも高いレバレッジがかかっていたので、その日のうちにロスカットを食らって50万円を飛ばしてまった。ビギナーズラックなんてありませんでした」

 当初からスワップを視野に入れていたバーン氏は、その失敗を糧に南アフリカランドへ方向転換する。

「ポジションをとってから反対の方向へ動いてしまっても、高金利な新興国通貨ならスワップ金利がある。なかでも南アフリカの政策金利は’10 年当時7%でオーストラリア(当時3〜4%台)の約2倍もあった。多少の含み損を抱えたままホールドしても、日々のスワップ金利が積み重なってくれることで含み損の負担を軽減できると思って、乗り換えたんです」

 以降、ランドに加え、トルコリラなどの新興国通貨をメインに取引するようになったバーン氏。’16 年は新興国通貨にとって逆風の年だったが、収益はプラスを維持しているという。どうやって逆風を乗り越えたのか。

◆過去の暴落局面の値幅を絶えずチェックしておく

「基本的にはなるべく安値を拾うようにしています。最近であれば、ランドを買ったのは、8月23日や10月11日。ともにランドが急落した日です」

 ちょっとした悪材料が出ただけでも急落しやすい南アランド。8月、10月には現職の財務大臣に対して警察から出頭命令が出たとのニュースが流れて急落したのだ。

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「そうした場面に備えて、下に指値を入れておいたり、リアルタイムでチャートを見ていられる時間なら成行で買っていったりします」

 その際、いくらで買いを入れるかは前もってシミュレーションしているという。

「過去に政変やテロ、世界的な株安などのニュースが出たときに何%下げたのか、データとして残すようにしているんです。過去のデータを目安にして『下落率が3%を超えてきたから、そろそろ買ってもいいか、4%だからもう少し買おうか』と考えるようにしています。新興国通貨は値ごろ感で買ったりすると、一回の急落で“即死”しますから(笑)」

 悪材料で大きく下げたら買い、戻るまでスワップをもらいながらホールドし続けるのが基本。チャンスはそう多くはないが、確度は高そうだ。

「加えて、同じく高金利のトルコリラ/円のロングを保有していますが、今年のような新興国通貨全面安の相場はツライ。だから、ランド&リラ安のリスクをヘッジするために、ユーロ/円を売っています。トランプ相場で大きく反発していますが、米大統領選前まではランドやリラと同様、下げ続けてきた。リスクオフのときはユーロや新興国通貨が売られて円が買われる傾向にあるので、ヘッジ効果は大きい。新興国通貨/円の売りと違って、ユーロ/円の売りだとスワップがもらえるのもスワップ派にはありがたい」

◆ユーロ/円のショートで新興国通貨買いをヘッジ

 トルコリラ/円もユーロ/円もともにクロス円。基本的に同じ方向に動きやすいから、ユーロの売りを同時に持てば、円高リスクを軽減できるのだ。一般には、トルコリラ買いならばトルコリラ売りで、と同一通貨でヘッジする人が多いが、ユーロを使えばヘッジ売りの際に高いスワップを取られることもないというわけ。