エチオピアとジブチを結ぶ中国資本の鉄道が開通した。2016年9月、従業員らが電車の前で撮影(ZACHARIAS ABUBEKER/AFP/Getty Images)

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 経済成長著しいエチオピアの首都と、紅海に面する小国ジブチを結ぶ中国資本による鉄道が10日、正式に開通した。アフリカでは中国の影響力が拡大しており、専門家は「エチオピアは『中国のアフリカ』になる通り道の一つとなっている」と指摘する。

 鉄道は、アフリカの国際的機関が置かれ、経済成長の著しい人口9400万人のエチオピアの首都アジスアベバから、紅海に面した港湾国ジブチを結ぶ。路線の総距離は750キロ。

 中国の主張によると、内陸国であるエチオピアには海路が必要で、鉄道計画は双方の国の経済にとって有益であるという。習近平国家主席の公式使節団として徐紹史・国家発展改革委員会主任は2016年10月、アジスアベバで開かれた鉄道の開通式で、「21世紀の中国アフリカ間の友好鉄道」と述べた。

 英字紙サウスチャイナ・モーニングポストは11日、同鉄道計画は、中国による、紅海と大西洋を結ぶ野心的なインフラ計画の一部と伝えた。

評論家「中国のアフリカになるため、通り道の一つ」

 英語メディア「Opride」のライターDee Abdella氏は2016年12月29日、「エチオピアは『中国のアフリカ』になるための通り道の一つに過ぎない」と題した評論記事で、経済的な依存により、政治や軍事においても中国の影響力がますます拡大していると指摘した。

 それによると、エチオピア=ジブチ鉄道は、アフリカ大陸での中国の影響力の増加を示す一例に過ぎない。特に、エチオピアへの投資は著しい。アフリカ地域における国際的機関があり、経済と市場の規模も急速に拡大している。

 2016年、両国の貿易総額は30億ドルを超えた。米ヘリテージ財団などによると、2016年の中国の対エチオピア総投資額は200億ドル(2兆円)以上にのぼるという。

 エチオピアも、経済発展を中国投資やローンに頼っている。アフリカで最大規模を誇るTekeze川の水力発電ダムは、中国資本で建設され、現在は南部Omo川でもダムが新設工事中だ。

 2012年、アフリカ連合(AU)の本部は、中国が建設資金の大半である2億ドルを出資して、エチオピアのアジスアベバに建設された。

 Abdella氏によると、国際政治の場面でも、中国の影響力がアフリカ諸国の意見を左右するようになった。たとえば2007年、国連人権委員会は中国の人権侵害を批判する判決を採択する時、エチオピアはじめ多くのアフリカ諸国は反対意見に回った。最近では、ジブチで中国軍数千人が待機できる中国海軍基地が建設された。

(翻訳編集・佐渡 道世)