受験直前! ベストな眠りでベストパフォーマンスを出すコツ

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受験勉強もラストスパートの季節です。ここでは、受験生に必要な睡眠時間や、睡眠と記憶の関係、快眠するためのポイントなどをご紹介します。

合格には6時間以上の睡眠が必要

ベネッセが2015年に、難関大学に合格した受験生の睡眠時間を調査しました。最も多かった睡眠時間は6時間で受験生の44.6%、次いで多かったのが7時間で31.0%でした。そのほか、8時間が6.5%、5時間は13.6%、4時間は4.3%でした。つまり、難関大学に合格した受験生の8割以上は、6時間以上の睡眠を常にキープしていたということです。
 
睡眠中には目覚めているあいだに勉強したことが、脳に記憶として定着します。ある実験では、単語を記憶してから12時間後に単語を思い出すテストをすると、記憶してからテストまでの間に眠ったグループは眠らなかったグループに比べて、5倍以上も記憶の定着が増えました。
 
睡眠不足は記憶力だけでなく、覚醒度や集中力にも悪影響を与えます。いつもは8時間眠っている人が睡眠を2時間削るだけで、警察に酒気帯び運転として逮捕されるレベルまで脳の働きが低下してしまいます。
 
さらに、インフルエンザなどに対する免疫力は、睡眠中に高まります。つまり、グッスリ眠ると勉強がはかどるだけでなく、病気にかかりにくくなるのです。受験生は猛勉強に加えて、睡眠に対しても十分な注意を払った方がよさそうです。

眠る前のゲームやスマートフォンは厳禁!

カフェインは、目覚めている時間に比例して脳の中に増えてくる睡眠物質をブロックして、眠気を感じにくくします。ただし、血液中の濃度が半分になるのに1〜2時間以上かかりますから、就寝時刻に近くなったらカフェインを控えましょう。眠くなったらカフェインのかわりに、歩いたりガムを噛んだりしましょう。リズミカルに身体を動かすと、覚醒系の「セロトニン神経」が活発になって目が覚めてきます。
 
眠る前にリラックスすると、寝つきが良くなります。少し時間があれば、38〜40度のぬるめのお風呂に20分ほど入りましょう。心身ともにリラックスできます。さらに、入浴でいったん体温が上がった後、体温が下がるときに眠気が強くなりグッスリ眠れます。
 
頑張って勉強したごほうびに、眠る前にゲームをしたりスマートフォンを操作したりする人がいます。眠る前にこれらの電子機器の画面を見ると、脳が興奮するだけでなく、睡眠ホルモンの「メラトニン」が減ってしまい、睡眠に悪影響があります。眠る前の30分間は、ゲーム機やスマートフォン、テレビ、パソコンなどの画面を見ないでおきましょう。

明るい光と朝食でスッキリ目覚める

朝、目が覚めたらすぐ、部屋の照明をつけてカーテンを開けましょう。明るい光を見ると、夜の間にたくさん出ていた睡眠ホルモン・メラトニンが急激に減ります。さらに、体内時計がリセットされるので、身体の中で新しい1日が始まります。ゲームやスマートフォンを触るなら、朝イチがお勧めです。画面の光が眠気を飛ばしてくれるので、スッキリ目が覚めます。
 
朝ごはんは必ず食べましょう。朝食を抜くと脳のエネルギーがなくなって、午前中ボ〜ッと過ごしてしまいます。また、お腹に食べ物が入ると、胃腸にある体内時計も目覚めます。
 
朝食には、アミノ酸の一種である「トリプトファン」を摂りましょう。トリプトファンは、牛乳や乳製品、豆類や豆製品、肉、バナナ、アボカドなどに多く含まれています。身体の中でトリプトファンから「セロトニン」がつくられます。セロトニンは、気持ちを落ち着かせたり、覚醒度を高めたりする働きがあります。そしてセロトニンは、夜になると睡眠ホルモン・メラトニンに変わります。メラトニンが増えると、グッスリ眠れます。

午後の眠気対策に短時間の昼寝はマスト

昼ごはんのあとに眠くなるのは、仕方がないことです。体内時計のリズムによって、自然に午後2〜4時ごろに眠くなるのです。とはいえ、この午後の眠気を減らした方が、勉強もはかどります。
 
午後の眠気対策の切り札は、昼寝です。昼寝は、午後3時までに10〜20分眠ります。遅い時間に昼寝すると、夜の睡眠に悪影響が出ます。また、20分以上眠ると起きた後に眠気が長く続くため、時間がムダになります。
 
ゴロンと横になって眠ると、睡眠が深くなりすぎて起きるのが大変になります。机に突っ伏したり、椅子の背もたれにもたれかかったりして眠りましょう。昼寝の前にカフェインを摂っておくことも、忘れないでください。カフェインの効果が出るまで20分ほどかかるので、昼寝の前に摂っておくと目覚めるころに覚醒効果が現れます。
 
志望校に合格するためには、勉強と同じくらい睡眠も大切です。グッスリ眠ってスッキリ目覚めると、生活のリズムが生まれて勉強もはかどります。受験で大変なときこそ1日のスケジュールを見直して、睡眠時間を確保し睡眠の質を高めましょう。

photo:Thinkstock / Getty Images