ドナルド・トランプ次期米大統領は就任を20日に控え、次々と新政権メンバーを指名し、注目を集めている。トランプ氏は米通商代表部(USTR)代表には同元次席代表で弁護士のロバート・ライトハイザー氏を指名すると発表した。(イメージ写真提供:123RF)

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 ドナルド・トランプ次期米大統領は就任を20日に控え、次々と新政権メンバーを指名し、注目を集めている。トランプ氏は米通商代表部(USTR)代表には同元次席代表で弁護士のロバート・ライトハイザー氏を指名すると発表した。

 ライトハイザー氏は対中強硬派としても知られているためか、中国ではトランプ新政権に対する警戒の声が高まっている。中国メディアの中金網は10日、米国がかつての日本に対して行ったのと同じ方法で、中国に対抗してくるのではないかと懸念を示す記事を掲載した。

 1980年代の日本はバブル期で、今の中国のように米国企業や不動産を買収し、質が高く、相対的に安価だった日本製品は大量に米国に輸出され、米国は莫大な貿易赤字を抱え、日米貿易摩擦が生じた。ライトハイザー氏はレーガン政権下でUSTR次席代表を務め、対日鉄鋼協議では日本を自主的な輸出規制に追い込んだことで知られている。

 記事は、ライトハイザー氏が日本製品の輸入抑制で中心的な役割を果たした人物だと紹介し、ライトハイザー氏の起用が決まれば、矛先を中国に向けることになるのは間違いない。近年中国の米国に与える経済的影響は大きく、米国の対中貿易赤字は15年に過去最悪となる3674億ドル(約42兆2638億円)を記録した。これは、過剰生産によってだぶついた中国産鉄鋼製品の不当廉売によるところが大きい。

 記事は、トランプ氏は対日政策で成功を収めた経験のあるライトハイザー氏を起用することで、元凶となっている中国の鉄鋼業に狙いを定め、「トランプ政権の最初の一撃」を加えるつもりかもしれないと懸念を示した。

 間もなく正式に就任するトランプ次期大統領。台湾をめぐる発言もあり、中国は経済面でもトランプ政権の動向をかなり警戒しているようだ。この点、日本はすでに経験済みのことであり、この先の展開が読みやすくなるともいえるかもしれない。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)