中国が世界貿易機関(WTO)に加盟して15年が経過した。中国はWTO協定上の「市場経済国」として認められるべきだと主張しているものの、日米欧はともに認定を見送ることを決定した。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国が世界貿易機関(WTO)に加盟して15年が経過した。中国はWTO協定上の「市場経済国」として認められるべきだと主張しているものの、日米欧はともに認定を見送ることを決定した。

 中国はWTO加盟時に締結した議定書で規定された「15年間、反ダンピング調査では中国国内ではなく第三国の価格を基準にする」条項のもと、非市場経済国であることを受け入れてきた。

 だが、日本が「中国の市場経済としての地位を認めない」とした決めたことに対し、中国ではWTOへの提訴の動きもあるようだが、中国メディアの中億財経網はこのほど、中国側の言い分に関する記事を掲載した。

 記事は、WTO加盟後における中国経済の発展を強調し、15年前に世界第6位の経済規模だった中国は今や世界第2位の経済大国になるほどの発展を遂げたと主張。さらに、中国のWTO加盟は世界各国にとっても「利益」であったとし、「中国は世界を変えた」と世界経済への貢献を強調した。そのため、15年という期間が過ぎても市場経済国として認められないのは「想定外」の展開だと不満を示した。

 続けて、中国は今や世界貿易における重要な地位を占めていると主張。日本と米国にとって中国は最大の貿易相手国であり、EUにとっても第2位の貿易相手国だと指摘。中国はWTO加盟から15年で自動的に市場経済国に移行すると主張しているが、最大の貿易パートナーである日米やEUが認定を見送ったことは「約束破り」と強く非難した。

 では、日米欧は中国の地位を承認しなかったのか。米国は、中国の市場経済国としての立場は自動的に移行するものではないと主張していると紹介。また、米国は中国の鉄鋼などのダンピングに強く反発しており、為替相場や各分野の生産活動に中国政府が深く関わっているためだと分析した。日本やEUも基本的に同様の理由と言って差し支えないだろう。

 最後に記事は、世界の主要国は中国の市場経済国としての立場を認めないだけではなく、TPPなどによって中国を締め出そうとしていると、各国の対応を批判した。しかし、鉄鋼の過剰生産といった諸問題は深刻であり、いまだに改善の具体的な道筋が示されないなかでは、とても中国を市場経済国として認めることはできない。まずは、中国側に具体的な改革が求められるのではないだろうか。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)