マシュー・オージェンス監督

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 アーノルド・シュワルツェネッガーの息子、パトリック・シュワルツェネッガーが出演する話題作『ゴー・ノース(原題) / Go North』について、製作総指揮モーガン・スパーロックとマシュー・オージェンス監督が、1月4日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

 子どもが支配する世紀末の時代を生きる少年ジョシュ(ジェイコブ・ロフランド)は、規律を守る全校生徒50人程度の学校に通い、限られた食糧が残り少ないという状況のなか、植物を栽培していた。しかしある日、校内でケイレブ(パトリック)率いる不良少年グループに目をつけられて居場所がなくなり、ジョシュが恋心を抱くケイレブの妹ジェシー(ソフィ・ケネディ・クラーク)と逃亡する決意をするが、ケイレブとその仲間に追われることになる。

 子どもが支配する世界という斬新なコンセプトについて、マシューは「2年前に別の企画でデトロイトを訪れ、土地を探索していたとき、廃虚となった家や工場を見た。そこから、デトロイトが今作でのバックロット(野外撮影用の場所)になった。この地はある意味ディストピアで、僕が好きな本『蝿の王』(ウィリアム・ゴールディング著)のような魅力的な世界だった。そんな世界で、もし子どもたちが自制心を失い始めたら、どうなるかを描きたかった」と説明した。

 モーガンとの出会いについて「数年前にドキュメンタリー『コンフェッションズ・オブ・ア・スーパーヒーロー(原題) / Confessions of a Superhero』を手掛けたときにモーガンとつながり、その後、彼が別の作品で製作総指揮を務めてくれて、今作に発展した」とマシューが答えると、モーガンは「彼は当時執筆中の脚本を見せて、『蝿の王』の子どもたちの世界がデトロイトで起きる設定だと説明をしてくれた。その時点でもう気に入っていたよ」と語るなど相思相愛の様子。今作はモーガンにとって製作総指揮を務める初の長編作となった。

 興味深い時代設定について、マシューは「ディストピアの世界が描かれた映画は、大概そうなった理由を、ウイルスやゾンビの存在にするが、僕らはなぜ世紀末に至ったかを、あえて明かさないようにした。個人的には、世紀末を舞台にした青春映画だと思っているよ」と自信をのぞかせた。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)