女性たちよ、マスクを捨てて街に出よう。(イラスト・サカタルージ)

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最近、風邪をひいているわけでもないのに、だてメガネならぬ「だてマスク」を着けている女性をよく見かける。「可愛く見えるシ〜」「小顔に見られるもん」と、男性の胸キュンを狙っているつもりのアナタ、逆効果ですよ。

マスクを着けると顔の魅力が下がるという研究があるのだ。しかも、もともとキレイな人ほど魅力が大きく低下するという。自信のある人は、素顔を出さないともったいないですよ。

キレイな人ほど魅力が大きく下がる

研究をまとめたのは、北海道大学の河原純一郎特任准教授と、中京大学の宮崎由樹助教の共同チームだ。2016年7月に日本心理学会の国際誌「Japanese Psychological Research」の第58号に発表した。

北海道大学の2016年2月5日付発表資料によると、「マスクは風邪や花粉症対策といった機能に加え、デザインや見た目などの装飾品としての機能も重視されるようになっています。マスクは口元を隠すため、見た目の魅力を損なう可能性がありますが、逆に装着した方が魅力は高いと主張する立場もあります」と相反する見方がある。そこで、そもそもマスクを装着することは、しない場合に比べ魅力を高めるのか、そうでないのかという根本問題を調べるため、次の方法でマスクの装着が魅力に及ぼす効果を測定した。

(1)魅力が異なる3グループ(魅力が高い、平均的、低い)の20〜30歳の男女132人(男性66人・女性66人)の顔画像を用意する。
(2)これらの画像にデジタル処理をして、同じ人物が白いマスクをした場合と、していない場合の顔画像を1枚ずつ用意する。
(3)18歳以上の男女合計210人の被験者に、コンピューター画面上でこのどちらかを1枚ずつ見てもらい、それぞれの人物の魅力や健康さを、1点(非常に低い)から100点(非常に高い)までの数値で評価してもらった。

この結果、次のことがわかった。

(1)画像本人および見る人(被験者)の性別にかかわらず、マスクを着けると見た目の魅力が低くなる。
(2)もともと魅力が高い人ほど、魅力の評価が大きく低下する。具体的には、魅力が「低い人」は魅力の評価値が30点から29点(マイナス1点)にと、ほぼ変わらなかった。しかし、「平均的な人」は53点から49点(マイナス4点)に、「高い人」は77点から67点(マイナス10点)にと大きく下がった。

魅力が高い人の長所を、低い人の短所を隠す

いったいなぜ、こんな結果が起こるのだろうか。河原特任准教授らは発表資料の中で、こうコメントしている。

「2つの原因が考えられます。1つはマスクを装着することで見た目の健康さが下がり、ネガティブな印象を生むこと。もう1つは魅力の個人差です。肌の状態が良いなど、もともと魅力的な特徴がマスクで隠されると、その人の魅力が下がります。一方、魅力が低い人は肌の傷やニキビなどが隠されることで、魅力が上がる可能性があります。2つの要因が合わさり、マスク装着が見た目の魅力に及ぼす効果が生じているのでしょう」

魅力が高い人は長所が隠れ、低い人は短所が隠れ、平均化の現象が起こるのだ。マスクを着ける時は、自分を良く知ってからにした方がよさそうだ。