電力自由化へ  2025年までに原発廃炉  市民団体は賛否=改正法可決/台湾

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(台北 12日 中央社)立法院(国会)は11日、2025年の脱原発目標達成を目指し、電力事業の段階的な自由化を盛り込んだ電気事業法改正案を可決した。まずは1〜2年半後までに新電力会社による再生可能エネルギーの供給を解禁する。2025年までに原子力発電所の運転を完全に停止することも明記された。台湾の電力事業は過去70年にわたり、国営の台湾電力が独占しており、改正法施行により、エネルギー産業は新たな1ページを開くことになる。市民団体からは賛否の声が上がっている。

民進党政権は脱原発を目指し、電力供給に占める再生可能エネルギーの割合を2025年までに20%に引き上げる目標を掲げている。改正電気事業法の可決には20年を要した。

自由化は2段階で実施。第1段階の自由化は再生可能エネルギーを対象とし、第2段階としては6〜9年後までに台湾電力の持ち株会社化を行う。子会社は発電と送配電・小売の2社に分ける。

改正案可決について、国際環境NGO「グリーンピース」は、台湾のエネルギー転換の過程において最も重要な法改正だとコメント。2025年脱原発の明記についても高く評価した。「台湾環境保護聯盟」の陳秉亨秘書長も脱原発が法で明文化されたことに好意的な姿勢を示した。

一方、原発に関する知識の普及を目指す「核能流言終結者」創始者の黄士修氏は、脱原発によって起こるであろう電力不足の問題を指摘。火力発電などで補う必要が生じれば発電コストの増加は免れないとし、悲観的な見方を示した。台湾電力の職員によって立ち上げられた「全民用電自救会」の発起人、楊家法氏は、電力供給の不安定化、電気料金の値上げ、二酸化炭素(CO2)排出量の未減少など法改正で起こる問題は、全て市民に降りかかってくると政府を批判した。

(黄麗芸、劉冠廷/編集:名切千絵)