by nagualdesign, Tomruen

太陽の回りには水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星という8つの惑星が存在しますが、海王星からさらに離れた遠い場所を公転しているのでは?と考えられているのが「惑星X」です。2016年にはアメリカのカリフォルニア工科大学が「惑星Xが太陽系の外縁部に存在するという強力な証拠を発見した」と発表し、天体に「プラネット・ナイン」と名付けましたが、最新の研究によってプラネット・ナインは「もともと太陽系外に存在したものが、どこかのタイミングで太陽に捕まえられた」という可能性が示されました。

Mysterious Planet Nine May Be a Captured 'Rogue' World

http://www.space.com/35277-planet-nine-captured-rogue-exoplanet.html



地球と太陽間の距離のおよそ1000倍の距離に存在すると考えられている、地球の10倍の質量を持つ未知の巨大惑星「惑星X/プラネット・ナイン」については、以下の記事を読むとよくわかります。

太陽系に本物の第9惑星「惑星X」が存在する可能性が急浮上 - GIGAZINE



今回新説を発表したのは、ニューメキシコ州立大学の学生であるJames Vesper氏と、Vesper氏を指導するニューメキシコ州立大学の数学・物理科学の教授であるPaul Mason氏。2人は太陽系と、さまざまなサイズと軌道を持つ自由浮遊惑星の遭遇について156のシミュレーションを行いました。

自由浮遊惑星とは惑星と同程度の質量を持ちながら、それらが形成された恒星からはじき出されて、主星を持たずに宇宙空間を浮かんでいる天体のこと。Vesper氏らが行ったシミュレーションによると、太陽系と自由浮遊惑星が遭遇する際、60%は自由浮遊惑星が太陽系に入っても、後にはじき出されます。しかし、残りの40%では、自由浮遊惑星が太陽系に入ったあと、そのまま太陽系内に留まったとのこと。この時、自由浮遊惑星が太陽系に入ることで、それまで存在した惑星がはじき出されるということはありません。自由浮遊惑星がいったん太陽系に入った後にはじき出されるか、それとも太陽系内に留まり続けることになるかは、自由浮遊惑星の性質に左右されるとのこと。

また、Vesper氏らのシミュレーションでは、太陽系が海王星よりも大きな自由浮遊惑星と遭遇する可能性はほとんどない、ということも示されました。巨大すぎる自由浮遊惑星は太陽系のバランスを大きく崩すと考えられますが、その可能性は否定されています。

Vesper氏によると、2016年に発表されたプラネット・ナインと自由浮遊惑星の軌道は一致しているとのこと。一方で、今回行われたシミュレーションによっても自由浮遊惑星の起源は解明されていない、とVesper氏は強調しました。

なお、上記のシミュレーションは2017年1月6日にテキサスで開催された229th Meeting of the American Astronomical Societyで発表されたものですが、プラネット・ナインが自由浮遊惑星だという見方について異議を唱える研究者も存在します。しかし、カリフォルニア工科大学で研究を行うMike Brown氏は、まだ実際に存在が確認されてはいないものの、2017年の前半にはプラネット・ナインについて大きな発見があるだろうと見ています。