10日、韓国有数の財閥・韓火グループ会長の息子キム・ドンソン氏がソウルの飲食店で従業員を暴行する動画が公開され、話題になっている。

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2017年1月10日、韓国有数の財閥・韓火(ハンファ)グループ会長の息子キム・ドンソン氏がソウルの飲食店で従業員を暴行する動画が公開され、話題になっている。

動画にはキム氏が店員に対し、大声で暴言を吐く様子が映っている。さらに、キム氏はテーブルに上がり、平手で店員の顔を殴った。他の店員が止めに入るも、キム氏は暴言を吐き続け、抵抗しない店員の髪の毛をつかむなどの暴行を加えた。

キム氏が飲食店の従業員2人を暴行した容疑で逮捕されたのは5日午前4時20分ごろ。酒に酔ったキム氏が同日午前6時ごろに近くの交番から警察署に移送された時、警察には被害者との合意書も提出されたという。警察による取り調べが始まって2時間もたっていなかった。合意額は2人合わせて1000万ウォン(約96万円)で、その場で現金で支払われた。事件が明らかになると、韓火グループ側は「会長の息子とはいえ、企業が個人的な問題に介入することはあり得ない。合意はキム氏の個人弁護士がしたもの」と説明していた。

しかし、ある韓国メディアが取材した結果、韓火グループの役員3人が被害者に合意を提案し、直接示談金を手渡していたことが明らかとなった。キム氏の個人弁護士は「事件当日の午前11時ごろに警察署に到着し、合意書の作成には関わっていない」と述べた。

これを受け、韓火グループは「秘書室から連絡を受け、役員3人が警察署と交番へ行き、常務1人が合意を主導した」と認めたものの、「役員らはキム氏の知人としての役割を果たしたに過ぎない」と説明した。

これに関し、法曹界は「グループの役員が刑事事件の合意過程に介入することは、業務上背任など法的に問題になる可能性がある」と指摘した。

韓国では最近、生まれながらに財力と権力を持つ特権階級によるパワハラ騒動が相次いで問題になっていた。そのような中で財閥会長の息子の暴行事件に企業が組織的に動いたことが明らかとなったため、韓国のネットユーザーからは一段と批判の声が高まっている。以下は同動画に寄せられたコメントの一部。

「ひど過ぎる。これが会社か?」

「名門大学を卒業して役員になった人が、他人の息子の尻拭いに追われるなんて情けない」

「これが大韓民国の現実」

「こんなにも低レベルな財閥は世界で韓火だけだろう」

「韓国が昔の階級社会に戻ってしまったような気がしているのは私だけ?」

「自分の子供がこんな世の中で生きていくと考えると不安でたまらない」(翻訳・編集/堂本)