『美しくなるためのランニング講座』 
第15回●残り約1カ月の過ごし方

ランニング初心者の馬場ふみかさん(女優・モデル)がマラソン完走を目標にトレーニングを開始! 指導担当は、湘南ベルマーレ・トライアスロンチームの中島靖弘ヘッドコーチ。「楽しく、頑張りすぎない」ランニング講座の第15回。

【プロフィール】
中島靖弘http://www.bellmare.or.jp/triathlon/profile/member.html
湘南ベルマーレ・トライアスロンチーム・ヘッドコーチ。ニューバランスランニングアドバイザー
馬場ふみかhttp://lineblog.me/babafumika/
女優・モデル。新潟県新潟市出身。167cm。
大杉亜依里http://lineblog.me/osugiairi/
タレント。神奈川県出身。166cm。


■最後まで楽しんで走るには?
前回に続き、馬場さんを指導をする中島靖弘コーチと、所属事務所の先輩でありマラソン経験が豊富な大杉亜依里さんと3人で語ってもらった。

――いざ本番、レース前日の調整で気をつけることはありますか?

中島 まずはお酒を飲み過ぎない。

馬場 大丈夫です。さすがに飲みません(笑)。

大杉 少しは飲んでもいいものなのですか?

中島 基本的にはオススメしませんが、飲むのであれば、お酒を飲んだのと同じぐらい水を摂ること。まあ、いつも通りに過ごしてください。何度も言いますが、気負わないのが一番ですから。

大杉 あとレースの日の朝はパンよりもお米が食べたくなるんですよね。

馬場 そこはやっぱり日本人。そう言われるとご飯のほうが力が出そうな気がします。

中島 海外のレース前にお餅を食べる日本人の方は多いですよ。ハワイならお餅も買えるし、コンビニにはおにぎりも売っていますから食の面で困ることはないと思います。

馬場 普段はそれほど食にこだわりがあるわけじゃないんですけど、食べ慣れたものがあるのは安心ですね。

――レースを走ると、つらいと感じてしまう場面もあると思うのですが、そういうときテンションを上げるにはどうしたらいいですか。

大杉 テンションを上げるコツは、楽しんでいる人を楽しみながら見て走る。

馬場 どういうことですか?

大杉 日本のレースと違って、海外のレースは面白い外国人参加者がたくさんいるってことです。例えばコスプレはもちろん、なぜかレオタードを着ている人や、ずっとケイティ・ペリーの曲を歌いながら走っている人とか、そういう愉快な人を探しながら走ると面白いかも。

馬場 変わった人がいっぱいいるってことですね(笑)。

中島 たしかに変わった人は多いかもしれませんね。あと今回参加する『マウイ・オーシャン・フロント・マラソン』はその名の通り、海沿いを走るので、素晴らしい景色を見ながらテンション上げて走ることができますよ。

大杉 早朝スタートですか?

中島 はい。6時半スタートですね。

大杉 まだ薄暗い中、スタートするあの感じって日常とは違ってテンション上がるんですよね。

馬場 へえ、そうなんですね。

大杉 あと走っていてしんどいときは、沿道で応援してくれる子どもたちと無理矢理ハイタッチをすると意外と元気になる。

馬場 それはおもしろそうですね。

大杉 体がしんどくても沿道の声援に応えていると、だんだん気分が乗ってきて走れるようになる。あれ、不思議なんですよね。

中島 そういうときは応援してくれる人の目を見るんです。すると絶対に自分のことを応援してくれる。よく外国の人は、自分の名前を胸のところに記して、沿道の人に応援させたりするんですよ。

馬場 じゃあ、胸のところに『FUMIKA』って入れましょうか(笑)。

――ところで大杉さんは市民ランナーとして「仕事」と「練習」のバランスについてどのような考えを持っていますか。

大杉 レースが近くなってくると、走ることにだけ意識が行きがちですが、基本的に私は仕事優先で考えています。本当はたくさん走っておきたいけど、仕事があるから無理はしない。レースには「今の私の実力はこれです」と割り切って参加しています。

中島 素晴らしいことですね。結構、そこを割り切れない人は多くて、仕事もランニングも中途半端になってうまくいかないパターンってあるんですよ。プライベートの楽しみとして走っているのに、両方ともダメになってしまっては本末転倒ですからね。

馬場 その点、私は仕事に比重をおいて走りはそこそこで......。

中島 いやいや、今回の場合は、走ることも仕事ですから(笑)。

馬場 そうでした......(笑)。けどやっぱり本番は不安ですね。まったくイメージできないし、できれば脚を止めることなく走り切れたらいいんですけど。

中島 まあ気楽にやりましょう。疲れたら歩けばいいと思うんですけど、ランナーの方々の話を聞いていると、どうやら立ち止まってしまうと後悔が残るようですね。ケガをしてしまう場合もあるので、なるべく動きながらでも小まめにストレッチをすることをオススメします。あと馬場さんは足首が柔らかく長い距離を走ると痛めてしまう可能性がある。ですからレース前はしっかりとテーピングをしましょうね。

馬場 ああ〜、本当、つらいんでしょうね。苦しさを表現する芝居をするときは、きっとマラソンのことを思い出したりするんだろうなあ......。

中島 お!女優業の役に立っているじゃないですか(笑)。私の知り合いで心理メンタルのコンサルティングをしている女性がいて、ご主人がマラソンとトライアスロンを始めたら、明らかに以前とは言動が変わり、ポジティブな性格になったといいます。完走したら仕事上で、いい効果が生まれるかもしれませんよ。

大杉 そうなんですよ。私がまさにそうでした。マラソンをやる前と後じゃ、性格が変わりましたからね。昔はイジイジしていたけど、今は活動的になりました。

中島 さすがミステリーハンターですね(笑)。馬場さんも、もしかしたらそういったことがあるかもしれない。

馬場 元気になりすぎちゃうかもしれませんね(笑)。未知の世界で分からないことばかりですが、とにかく頑張ります。あ、そういえばこの企画って頑張りすぎないランニング講座でしたよね。

中島 頑張ってもいいけど、あきらめず走ってください。練習のときみたいに文句を言いながら走っていいですから(笑)。

馬場 はい、わかりました(笑)。

大杉 そのままの自然体でいいと思う。走っているとき文句を言って発散しながら走るのもアリです。私もフルマラソンで、ずっと怒っている5キロとかありますから(笑)。

中島 ハハハ。確かに過去、モデルさん何人かと走ったことがあるんですけど、みんなそんな感じで、ガス抜きしながら走りますね。まあ走ることは旅ですから楽しんでください。ハーフ21キロの間にきっと色んなことがあると思います。旅にはトラブルがつきものですからね。

馬場 はい、何があっても楽しめるよう走りたいと思います。そして最後は経験したことのない達成感を味わいたいですね。


石塚隆●取材・構成 text by Ishizuka Takashi