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スマートフォンや電気自動車(EV)は、リチウムイオンバッテリーによって実現しました。今後も需要が拡大し続けると予想されているリチウムの生産は、南米のチリ世界で盛んに行われています。なぜチリがリチウム生産の一大拠点となっているのかを、Bloombergが取材しています。

チリのリチウムが巨大な塩湖から生み出される様子は以下のムービーで確認できます。

Here's Where the Juice That Powers Batteries Comes From - YouTube

広がる岩塩。



ここは、リチウム生産量で世界第2位のチリ・アタカマ塩湖。ここで生産されたリチウムは、スマートフォンや電気自動車(EV)のバッテリーなどに使われています。



自動車が走るための道路以外には何もない砂漠が広がります。



案内してくれるのはSQMの技術責任者のアレハンドロ・ブチェ氏。



一般的なEVでは10キログラムから15キログラムのリチウムが使われているとのこと。



スマートフォンやEVによって需要旺盛なリチウムが、このアタカマ塩湖で産出されています。



数百万年前にアンデス山脈が隆起して、海水が山上に取り残されました。



取り残された鉱物は、雪解け水によって地下に運ばれて滞留。



リチウムやボロンなどが地層に貯まりました。



SQMは地下水をくみ上げることで資源を地層から引き上げて、大きなため池に移動させます。



あとは、太陽によってため池が干上がるのを待つと、炭酸リチウムが取り出せるという仕組み。鉱山から産出するのに比べると、天日干しで放置すれば取り出せるチリのリチウム産出コストははるかに低いため、価格競争力に優れるチリ産リチウムが世界のリチウム市場を席巻しているというわけです。



ため池は巨大なサイズ。



巨大なため池が大量に集まっています。ため池は水が蒸発してリチウムの濃度が高まると、次第に黄色から黄緑色に変化します。



ため池の表面には塩の塊が浮かんでいるとのこと。



リチウムだけでなく出てくる塩はそこら中にあふれています。



駐車スペースは塩の塊で分けられています。



そこら中が塩まみれのリチウム産出塩湖では、自動車などの鉄製品へのダメージは大きいとのこと。



そのため、施設の装置には塩害に強い特殊な金属が用いられています。



これは、干上がった塩水のサンプル。



水の中には結晶化した塩。この中に含まれているリチウムは、6%の濃度になると処理施設に運ばれてリチウムだけ抽出されます。



「この中のリチウムが、私のスマートフォンに含まれているの?」という質問に対して、「可能性はある」とブチェ氏は答えています。



「これはスマートフォンジュースなんだね」



テスラのようなEVメーカーの登場で、リチウムの需要がさらに高まるのではという質問に対して……



ブチェ氏は、SQMが4年以内にリチウム産出量を2倍に高めるだろうと述べています。



SQMは高品質のリチウムを生産するだけでなく、環境保全にも高い注意を払っているとのこと。



リチウムを産出する塩湖のそばにはフラミンゴが集まる湖があります。



SQMは環境保全活動の一環として、飛来するフラミンゴの継続的な個体調査を行っており、リチウム産出による環境への影響ゼロを実現しているとのこと。



テスラだけでなくフラミンゴにも愛されるチリの湖には……



さまざまな姿を見せる、美しい夕日が沈むそうです。