『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか? ―「お客が長居する」のに儲かるコメダのひみつ』高井 尚之 プレジデント社

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 ベロア調の赤いソファに、ウッディーな木の温もりあふれる山小屋を思わせる造り――名古屋発祥の「コメダ珈琲店」は、東京都内をはじめ全国各地に出店し店舗数を拡大。経済ジャーナリスト・経営コンサルタントである高井尚之さんの著書『なぜ、コメダ珈琲店はいつも行列なのか?』によれば、2016年9月時点でその数704店にのぼり、スターバックス、ドトールコーヒーショップに次ぐ、国内3位の店舗数を誇るのだといいます。

 なぜコメダ珈琲店は、国内3強の地位にまで上り詰めることができたのか。本書では、その人気の秘密をさまざまな観点から分析。ここでは、本書が解き明かした人気の秘密を少しご紹介します。

 今では馴染みのある"コメダ珈琲店"というネーミングですが、そもそもその"コメダ"という店名の由来をご存知でしょうか。本書によれば、創業者である加藤太郎さんの実家は、元々米穀店だったものの、加藤さんは跡を継がなかったそう。そこで「1968(昭和43)年に開業する時に、"父への尊敬の思い"を込め」(本書より)、店名に"米屋の太郎"を縮めた"コメダ"と名付けたのだそうです。

 こうして「個人喫茶店として名古屋市西区で開業」(本書より)したコメダ。「喫茶王国といわれる愛知県」(本書より)において、「競合店との差別化」(本書より)を図るため、早くから明確なコンセプトを打ち出し、特に1977年からは次の7点の基本路線を確立していったのだといいます(以下7点は本書より)。

1. 一戸建ての店舗に駐車場を完備
2. 年中無休で長時間営業
3. コーヒーの味は均一にする
4. 間仕切りがあり落ち着ける座席
5. 朝11時まではトーストとゆで卵が無料でつくモーニングサービス
6. ドリンクに小袋の豆菓子がつくオマケ
7. ごはんモノは置かずにパンメニュー中心

 たとえば、ひとつめの"駐車場を完備"するという点。コメダの郊外型店では、「駐車場を設計してから建物を設計する」(本書より)という徹底ぶりです。

 また本書によれば他にも、「店内に入ってからではなく、『店が見えた段階からお客さんの体験が始まる』」と考え、「スムーズにクルマが敷地内に入って駐車できる」よう、「1台ごとのスペースを広め」にとっているとのこと。また「駐車場の入口と出口を分け」たりするなど、少しでもストレスがかからないように工夫をしているのだそうです。

 また訪れたいと思わせる居心地の良い空間、そして満足のいくメニューを提供するために如何なる工夫がなされているのか。コメダ珈琲店が躍進を遂げた、その成功の秘訣を本書にて覗いてみませんか?