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アメリカ・アカデミー賞の前哨戦とされているゴールデングローブ賞の授賞式のスピーチで、演技派の大女優、メリル・ストリープ(67)が名指しこそしなかったもののトランプ次期大統領の言動について怒りを込め痛烈に批判した。

エンターテーメント分野で多大な業績を残した人に贈られる「セシル・B・デミル賞」を受賞した彼女が8日の授賞式で行ったスピーチは次のような内容だった。

「この部屋にいる私たち全員が今、アメリカでもっともけなされているグループであることが分かります。ハリウッド、外国人、そしてマスコミです。今年、私が衝撃を受けた『演技』がありました。

記者の障害のモノマネしたトランプ

それは『演技』が素晴らしかったからではありません。むしろ最低でした。でも効果がありました。期待していた聴衆を笑わせることができたからです。これからこの国で最も尊敬される職業に就こうとする人が体の不自由な記者のモノマネをしたんです」

彼女が話すトランプ次期大統領のモノマネとは、トランプが大統領戦の最中に行った演説(2016年11月)で、自分を批判していた腕に障害のあるニューヨークタイムズ紙の記者に対し、手ぶりを交えて障害のモノマネをしながら「素晴らしい記者によって書かれたんだが、今は哀れな男だ」と記者を嘲笑したことを示す。

彼女は続けてこう話す。「胸が張り裂けそうでした。映画ではなく現実の世界で起こった話なのです。権力を持った人間が公の場で誰かを侮辱すれば他のすべての人生に影響してきます。なぜなら他の人にも同じようにやっていいとお墨付きを与えることになるからです。軽蔑は軽蔑を招き、暴力は暴力を駆り立てる。権力者が『いじめ』を行なえば我々全員が負けなのです」

怒るべき事態に報道機関は声を上げろ

そして彼女はこう訴え締め括った。「私たちは怒りで声を上げなくてはならない事態が起きたとき、信念ある報道機関がしっかり声を上げてくれることが必要なのです」。

スタジオのコメンテーター全員がこのスピーチに賛同した。

青木理(元共同通信記者)「権力を持っているもの、あるいはそれなりの社会的地位にあるものが分侮蔑的発言をするとそれがOKになってしまう。それを芸能の世界に生きる彼女がおっしゃる。アメリカの幅の広さ、強さかなと感動しました」。

玉川徹(テレビ朝日ディレクター)「今までの米大統領は必ず理想を話したし、オバマさんも広島や真珠湾のスピーチでも哲学や理想があって感動した。だけどトランプさんにはそういうものが感じられない。しかも、何かがあった後で彼は必ずツイートする。その内容ですよ......」。

確かに今回攻撃された後、トランプ次期大統領はツイッターでこんな反撃をした。「ハリウッドで最も過大評価されている俳優のメリル・ストリープがよく知りもしない私のことを攻撃した。体の不自由な記者をからかってなどいない。ただ卑屈と奴だと示しただけだ」。

世界に多大な影響を与えるトランプの大統領就任まであと10日、さて、どんな世界に変わるのか???