中国環境保護部は6日にメディアインタビュー会を行い、陳吉寧部長が大気汚染対策に関連して、記者からの質問に答えた。

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中国環境保護部は6日にメディアインタビュー会を行い、陳吉寧(チェン・ジーニン)部長が大気汚染対策に関連して、記者からの質問に答えた。

■環境の質改善ペースは遅くない、環境保護の取り組みは「重い荷物」を抱えながら前進

国務院が「大気汚染対策行動計画」(大気十条)を施行してからの3年あまりで、大気環境の質は改善され、2016年の北京市の微小粒子状物質「PM2.5」の平均濃度は73μg/m3(マイクログラム・パー・立方メートル)となり、ここ3年で最も改善が進んだ年になった。北京・天津・河北地域の平均は71μg/m3、長江デルタ地域は46μg/m3、珠江デルタ地域は32μg/m3で、どのデータも例年に比べて明らかに低下した。全国の地級以上の都市338カ所でも空気の質の改善が持続的に進められた。陳部長は、「先進国の同期の動きに比べ、中国の環境の質改善ペースは遅くない。これは中国の大気汚染対策の方向性の正しさを物語るものだ」と述べた。

だが陳部長は次のようにも指摘した。「中国の経済構造は重化学工業の占める割合が高く、エネルギー構造が石炭を中心とする化石燃料により依存するようになり、単位面積あたりの人間活動強度と汚染物質排出強度はいずれも一層上昇し、環境保護の取り組みは引き続き重い荷物を背負って前進する段階にある」。

北京・天津・河北一帯と周辺エリアを例に挙げると、この地域は国土面積の7.2%を占めるにすぎないが、石炭消費量は全国の33%に上り、主要大気汚染物質排出量は全国の約30%に達する。単位国土面積あたりの汚染物質排出強度は全国平均の4倍前後だ。高汚染・高エネルギー消費産業が大量に集積し、石炭燃料やガソリン燃料の燃焼による汚染物質の排出が集中していることが、この地域に大気汚染をもたらす直接的原因だ。

■冬季の気象条件が悪化、6大措置で汚染対策を強化

陳部長は、「大気汚染対策の核心的問題は冬季の深刻な汚染だ。汚染対策の措置をさらに強化する必要があり、また不利な気象条件が続くという客観的原因もある」と指摘した。

2013年以降、冬季の気象条件は全体的に不利だといえる。冬に異常気象のエルニーニョ現象が続いた影響で、とりわけ北方地域で冷たい空気が停滞し、空気の勢いが弱まり、風速が低下し、気温が目立って上昇した。こうした気象条件は汚染物質の拡散にとって非常にマイナスであり、PM2.5の再発生を助けることになり、汚染をさらに深刻なものにする。

陳部長は、「環境保護部は関連当局と共同で、汚染対策措置をさらに強化していく」と述べ、具体的に次の6措置を挙げた。

(1)石炭燃焼ボイラーの取り締まりを全面的に強化し、熱電併給システム(コジェネレーション)による熱供給、ガスによる熱供給、電力による熱供給に切り替える。

(2)都市の中の村落エリア、都市と農村との連結エリア、農村地域での石炭燃焼の対策を積極的に推進する。

(3)工業企業の冬季におけるオフピークの生産を強化する。

(4)産業の排出基準を引き上げ、汚染物質排出の許可管理を強化し、法律に厳格に基づいて、ルールに違反して汚染物質を排出する企業に対し生産停止対策を実施する。

(5)科学技術的手段とネットワーク化された監督管理をよりどころとして、トラブルシューティングや「小散乱汚企業」(環境保護の基準に達していない、証明書や影響許可証をもたない、ルール違反の経営を行う、安全性に大きな問題があるなどの製造業企業や末端のサービス業企業)対策を強化する。

(6)汚染物質の排出量が大きい車両に対する監督管理を強化し、大型ディーゼルエンジン車や使用頻度の高いタクシーの汚染物質排出を厳格に管理コントロールし、環境保護性能の低い車両や老朽化した車両の淘汰を加速する。

■青空はいつ?経済構造調整と個々人の努力で決まる

陳部長は「北京・天津・河北地域の問題を長期的にみると、やはり産業構造とエネルギー構造の問題であり、これらの構造を大規模に調整する必要がある」と指摘した。

「いつになったらきれいな空気になるのか」との質問に対し、陳部長は、「珠江デルタ地域はおよそ十数年の時間をかけて現在のような成果を達成したのであり、英国、米国、日本よりもペースはかなり速い。2015年の1年間の平均ではPM2.5の濃度は35μg/m3以下に下がった。いつ青空になるかは経済構造調整によって決まり、個々人の努力によっても決まる。人々がもっと努力したい、青空のために何かしたいと考えるなら、このプロセスは加速することになる。中国が技術的により迅速にブレークスルーを達成すれば、大幅に加速することになる」と答えた。(提供/人民網日本語版・編集/KN)