新作『夜に生きる』について語ったシエナ・ミラー

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 映画『ザ・タウン』『アルゴ』で監督としての手腕を高く評価されたベン・アフレックが、再びメガホンを取った話題作『夜に生きる』(2017年5月日本公開予定)について、女優のシエナ・ミラーが昨年12月13日(現地時間)ニューヨークのAOL開催のイベントで語った。

 舞台は禁酒法時代のボストン。第1次世界大戦の帰還兵ジョー(ベン)は、警察幹部の父(ブレンダン・グリーソン)がいながら、ギャングの手下として強盗に入った賭博場でエマ(シエナ)と出会い、恋に落ちる。しかし、エマが敵対勢力のボスの愛人だったことから、彼の運命は狂っていく。原作は『ミスティック・リバー』などのデニス・ルヘインの同名小説。

 シエナはエマという役について「原作では彼女の父親は客引きで、叔父は殺人者。さらに彼女は売春宿で育ったため、将来の展望は何もなかった。そんな悲惨な状態に置かれていた彼女がギャングの愛人になることは、生き延びるための手段だった。彼女はそれ以外の方法でのし上がることや、その環境から抜け出すことができなかった。彼女の毎日は、生き延びるためのもので厳しかったの」と説明した。

 製作、脚色、主演、監督を務めたベンについて「以前、スティーヴ・ブシェミが主演、脚本、監督を務めた『インタビュー(原題) / Interview』で似たような体験をしたけれど、あのときは舞台作品のようで、今作のような大作ではなかった。でも今作のような大作でも、わたしが演じたシーンで、ベンの存在を感じなかったことは一度もなく、彼は本当に多くのことをうまくやりこなしていたわ。『アルゴ』でもそれを証明していた。彼はとても賢く、面白い人で、セットの雰囲気はとても良かったわ」と絶賛。さらに「彼のリラックスして俳優を信じ、共感を持って行う監督手法は、クリント・イーストウッドを彷彿(ほうふつ)させる」と語った。

 シエナ自身はどのような役に惹(ひ)かれるのか。「普段のわたしは、街を歩いている人に最も興味を持ったりする。とくに頭がちょっとおかしいような、社会からダメージを受けたような人たちね。それに実在する人物を演じることも好きで、これまでティッピ・ヘドレン(『ザ・ガール ヒッチコックに囚われた女』)、イーディ・セジウィック(『ファクトリー・ガール』)、ナンシー・シュルツ(『フォックスキャッチャー』)など実在のキャラクターを探索してきた。だから、甘ったるくて、何も問題がないようなキャラクターだと、すぐに飽きてしまう。いつも心理的に問題を抱えたような女性を探しているわ」。 (取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)