不動産業務に必要なシステムをクラウドサービスで提供。IT化がまだ不十分な不動産業界で今後も成長に期待

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いち早く成長企業を見つけることが勝負を決める投資の世界では、世間的には無名でも優良銘柄として名前が頻繁に挙がる企業が多々ある。革新的な技術を持つ新興企業は常に注目すべき存在だ。果たして、「優良銘柄」企業の素顔とはどのようなものなのだろうか? 大人の社会科見学にレッツゴー!

◆【いい生活】巨大市場の不動産業界をIT化

’00年の創業から、わずか6年でスピード上場を果たしたいい生活。ほんわかした名前とは裏腹に、実は業界の最先端をいく企業なんだとか。

「不動産+クラウドシステムのサービスを提供している企業です。ITの要素がありながら注目度はまだ低く、不動産関連株が低迷している今こそ注目です」(フィスコアナリスト・田代昌之氏)

 麻布にある本社を訪問すると、実は創業メンバーで代表取締役の4人は、ゴールドマンサックス社の出身。なぜ金融業界の人間が不動産業界に?

「金融業界は’90年代後半の金融制度改革で大きく進化し、プレイヤーも巨大化する中で、ITへの投資も進みました。一方で不動産業界はGDPの約13%を占める巨大市場を持ちながら、大多数が中小企業。商材も地域性が高く、ITへの投資が進みませんでした。しかし、商材は不動産という情報であり、データベースとして扱うことに親和性が高い。そこで不動産市場にITを届けるために立ち上げた企業なんです」

 そう話すのは代表取締役副社長の塩川拓行氏。同社はクラウド型システム「いい物件One」で、「物件情報データベース構築・管理」「顧客情報管理」「ホームページ構築ツール」といった、不動産業務に必要なシステムをクラウドサービスで提供している。これにより、不動産会社は情報の一元管理が可能になり、自前でのシステム構築も不要になるためコストカットもできる。最近は消費者も物件情報をネットで見るのが普通だが、不動産会社側のIT化も進んでいるというわけだ。

「ただ売買分野のIT化はまだ不十分です。近年は国を挙げて中古の売買物件の取引量を高める動きもあり、IT化も大きく進むはずです」(塩川氏)

 株価もクラウドソリューション事業の売り上げも現在は安定横ばいだが、業界全体のIT化の進展も見込み、早めに仕込むのもアリかも。

【いい生活】
目標値:500円
買い時額:300円
損切:250円
PER:20.16円
PBR:1.4倍
配当利回り:1.5%

【田代昌之氏】
アナリスト。新光証券、外資系銀行、生保を経て、’10年フィスコに入社。株式市場、個別銘柄を担当

― [世間的には無名だけど株的には優良銘柄企業]のオフィスに行ってみた ―