京都大学大学院生命科学研究科は2016年12月27日、がん細胞が排除される仕組みを明らかにしたと発表した。

発表資料によると、がんは正常な細胞が変異を起こし、徐々にがん化して発生する疾患。初期は、後にがんとなる細胞はごく少数しか存在せず、正常な細胞に囲まれた状態にある。過去の研究では、このときにがん細胞が組織から排除されることは分かっていたが、その際に重要な働きをする遺伝子は特定されていなかったという。

京都大・井垣達吏教授らの研究グループは、ショウジョウバエを使った研究で、がん細胞が排除される際に「スリット(Slit)」と「ロボ(Robo)」という2種類のタンパク質が必要であると突き止めた。ヒトのがん患者の体には、これらのタンパク質を作り出す遺伝子に異常が見つかっていたという。

詳細な研究成果は、米科学誌「Developmental Cell」(ウェブ版)で12月20日2時(日本時間)に掲載された。