あけましておめでとうございます! 

藤島孝也、32歳。独身。今まで結婚願望がなかったオレだが、実はこの正月、オレの中で少々気持ちに変化が生まれた。

独身が気楽でいい! と本気で思っていたオレが、気がつくと少しずつ結婚に興味を持ち始めたのだ。まあ今すぐに落ち着きたいとは思わないのだが、いずれ結婚してもいいかな、と思えるようになったのは、友人いわく大成長だとか?! それは周囲が大きく変わっていくことを実感したことがきっかけだった。

オレ調査ではあるが、女性の結婚ラッシュは20代後半、一方男性は30歳を過ぎた辺りからピークがやってくる。それを実感したのがこの年末年始だった。正月に会った昔の友人の多くが急に家族を持ちはじめ、独身貴族を貫いていたヤツらがどんどん落ち着きはじめたのだ…….。

その傾向を目の当たりにしたとき、少し何か考えさせられるものがあった。他人は他人、自分はこのまま自由気ままの生活を続けていればいい! といつもなら割り切っていたのに、今年はなぜかすごく引っかかる……これは年齢を重ねたせいなのだろうか。

このラクで自由な生活は、いったいいつまで続けられるのであろうか……根拠のない自信で生きてきたオレに不安という気持ちが芽生えたのだ。

というわけで、今年は今までのように楽しいからとか暇だからという中途半端な気持ちだけでデートをすることを辞め、きちんと先を考えて行動をしようと決めた。

そこで今回は、年始にひさしぶりに連絡を取り合った知人とのデート体験談を元に、「1回目のデートでもう次はないなと思ったとき、フェイドアウトする男の行動」をテーマに書かせていただこうと思う。

それは12月の初旬に行った飲み会で知り合ったKちゃん、30歳とのデートの話。彼女はある企業の広報部に勤めるかわいい女性だった。

「昨年はお世話になりました。今年もよろしくお願いします! あれからいかがお過ごしですか? 年末は忙しいと伺っていたのでお誘いできませんでしたが、もしお暇でしたら年始にお食事でもいかがでしょうか? 実は広告代理店に転職しようかと思っていて、相談にものっていただきたく……お時間があるときにお返事いただけるとうれしいです! 〜K〜」

こんなメールをもらったら、返事をしないはずない。オレは相談にのって欲しいと言われたらほおっておけない性格だ(笑)。 

そこで返事をしたら、すぐに連絡が来て、さっそく年明けに会おうと言うことになったのだ。

Kちゃんは飲み会では好印象で、オレはかなり期待をして出かけた。

飲み会で好印象だった女性から1か月後にいきなり連絡が来る……こんな状況で妄想が膨らまない男性はいない(笑)。

「こんにちは〜。お待たせしてごめんなさい! 待った?」

「オレが早めに着いちゃったから気にしないで……Kちゃんが遅れているわけじゃないからいいよ〜」

それでも慌てて走ってくる彼女がとてもかわいらしく見えた。まずは好印象!

オレたちはまず映画館で映画を予約し、その間にカフェでお茶をすることにした。最初は、12月の飲み会から誰と誰が連絡取り合っているとか、誰が誰を気に入っていたなどの話で盛り上がり、あっという間に映画の時間に。

彼女の希望で観た映画は、オレ的にはあまりおもしろくなかったので、共感できる部分が少なかったのだが、彼女が相当楽しんでいたのでよしとしよう。(でも本音を言えば、こういうところで価値観の違いを感じちゃったりするけど……)

その後、ショッピングモールをぶらりと歩き、雑貨やなんかを見ながら過ごしたのだが……

「これ、めっちゃかわいい〜! 買っちゃおうかな〜♪」

と彼女がいったクッションカバーのセンスも、かわいいといった洋服のセンスがことごとくわからない。相手のセンスなどどうでもいいものだが、付き合うことになったら、一緒に住まないとしても多少は気になるところだ。

う〜ん、好みはかなり合わないのかな(笑)。

この時期はバーゲン真っ只中でどこも混雑していたので、軽く数軒の雑貨屋さんをのぞいた後は、早めに夕食を食べようということになった。ここでもレストランの好みが別れてしまった。オレは落ち着いた場所がよかったが、彼女は少しにぎやかなダイニングバーがいいと言った。もちろん彼女の意思を尊重し、ハワイアンなダイニングバーに行くことになったのだが……とことん合わないな(笑)。

「ところで、転職を考えているって言っていたけど……」

彼女が世間話ばかりしているので、気になって話題を振ってみると、

「あ〜それ、ちょっと今の会社の人間関係が嫌で転職したいな〜と思っていただけ。本気ではまだ動いていなくて。転職活動も大変そうだし、実際は面倒って気持ちもあるし……」

彼女の転職話が本気でないことを知り、さらに「人間関係が嫌で転職」「転職活動も面倒」という言葉を聞いて少しがっかりした。

「もう忙しすぎる会社は辛くて〜30歳だからすぐ疲れちゃうんだよね(笑)。でも広告代理店って華がある業界だから憧れで……広報部にいたから少しは繋がりがあるかな〜なんて。忙しいから私には勤まらないかもしれないけど、でも代理店勤務ってカッコいいでしょ!?」

「いやいや〜予想以上に大変だよ! 毎日深夜まで働かされて、プライベートもないも同然だし、実際体壊している人も多いし、過酷な業界だよ(笑)……」

オレは彼女の甘い考えに失望した。広告代理店をなめちゃ〜いけないよ! 

「実は今の会社って、結婚するまでの腰掛けのつもりで入ったんだよね。でも気付いたら30歳になっていて、ベテランになってしまったんだけど〜(笑)。仕事は楽しいけど、そろそろそれよりもプライベートを優先したいなと思って。もう働くのに疲れちゃって……将来は好きな人と結婚してその人に尽くす人生もいいかな〜なんて」

彼女は「尽くすタイプ」ということで、アピールしたかったようだ。

「Kちゃんと付き合ったら彼氏は幸せだろうね。彼女が自分を支えてくれるなんて うれしい限りだよ……」

なんて話をあわせたものの、価値観も違うし考え方も共感できないのでオレ的にはないなと思ってしまった。

しかし彼女はオレを気に入ってくれたようだ。

駅で別れた後、彼女からはすぐに次のデ ートのお誘いが来た。その後、返事をあいまいにしていても頻繁に連絡がくる。動くスタンプと絵文字いっぱいのLINEでテンションが高いメールにオレはついていけなかった。きっと好きな子からのメールであればうれしいのだろうけど、正直面倒だと思ってしまったのだ。

もう2回目はないなと思っていたので、まともな返事はしていなかったのだが、彼女はめげることなく連絡を送ってきたのだ。

遠まわしに断っているのに気付いてもらえない……さてどうしたらいいものか。

そこでオレは独身男たちの予想以上に手荒いアドバイスを参考にすることに。それについては、その2で詳しくお伝えしよう。