準々決勝の先制ゴールは、3年間で取り組んだ“肉体改造”の結果

 現在熱戦が繰り広げられている第95回全国高校サッカー選手権で、青森山田(青森)は2大会連続となるベスト4進出を果たした。今大会で好調をキープしているのは3試合連続ゴールのFW鳴海彰人だ。5日の準々決勝・正智深谷(埼玉)戦で貴重な先制点を決めたストライカーは、自分のコンディションを見極めながら肉体を作り上げていた。

 正智深谷戦の前半13分、鳴海は右サイドに流れたジェフ千葉内定のMF高橋壱晟のクロスに対してステップを踏みながら相手のマークを外し、胸トラップの後、右足でシュート。貴重な先制ゴールを叩きこみ、3-1の勝利に貢献した。鳴海は「上手く決めることができました」と安堵しつつ、自らが青森山田での3年間で取り組んできた“肉体改造”が実を結んだことも明かした。

「練習の後、寮に帰ってから自主的にトレーニングに励んでいます。ボールキープするためにはある程度の筋肉は必要なので、腕立ては100回、腹筋は700回程度をこなしました」

 能力の高い選手たちが集う青森山田の中で、前線の中軸となるためには全体練習以外の部分での努力も必要だ。鳴海はボールを収めるキープ力、ゴール前で競り負けないフィジカルを身につけるために筋トレにも励んだ。

自身のコンディションを見つめつつ…「見せるための筋肉ではないので」

 しかし「見せるための筋肉ではないので」と本人が語る通り、筋トレが“目的”にならないように自分自身の体と向き合うことも忘れなかったという。

「筋トレは決して毎日するわけではなく、2日に1回くらいのペースを守るようにしていました。筋肉が回復してからでないと、トレーニングの効果がないので」

 鳴海ら青森山田の選手たちは日々サッカー部で厳しい練習をこなしている。筋トレも並行することが、ややもすれば“オーバーペース”になってしまう可能性もある。自分自身のコンディションを見つめつつ、鍛えてきたからこその成果だった。

 鳴海は「相手がどうやるかではなく、自分たちがやってきたことを出し切るのが青森山田のサッカーなので、自分たちがそれを貫けば優勝できると思っています」とも語った。3年間で蓄積した心技体。埼玉スタジアムという大舞台で発揮できれば、チームの決勝進出、そして4戦連続ゴールも見えてくるはずだ。