By NASA's Marshall Space Flight Center

2007年に初めて観測された謎の天体現象「高速電波バースト(FRB)」の正確な発生源が初めて突き止められました。高速電波バーストについては未知の要素が多くありますが、今回の発見は謎の現象解明への第1歩となりそうです。

A direct localization of a fast radio burst and its host

http://www.nature.com/articles/doi:10.1038/nature20797

Astronomers have found the source of a deep space radio wave burst for the first time - The Verge

http://www.theverge.com/2017/1/4/14158048/deep-space-fast-radio-wave-burst-frb-121101

高速電波バーストは、1000分の1という短時間で電波が放射される天体現象のことで、2007年に初めて観測されました。2007年からこれまでにかけて18回発生しているのですが、その中でも「FRB 121102」と名付けられた高速電波バーストは複数回にわたって同じ場所で発生していることが明らかになっています。

「FRB 121102」を発見したコーネル大学のシャミ・チャッタルジー教授は、高速電波バーストの発生源を突き止めるために研究チームを結成し、宇宙からの微弱な電波を捕らえる施設「カール・ジャンスキー超大型干渉電波望遠鏡群」で「FRB 121102」の観測を6カ月にわたって実施しました。



By Diana Robinson

観測の結果、研究チームは「FRB 121102」の高解像度画像を撮影することに成功し、画像から銀河の移動速度を計算し、「FRB 121102」の発生源が地球から約30億光年の場所にある矮小銀河であることを突き止めました。チャッタルジー教授は「30億光年離れた場所からでも観測できるということは、『FRB 121102』が放出されたときのエネルギーが考えられないほど大きいということです」と話しています。

発生源の場所を特定できたものの、今回の観測だけでは発生源の正体まではわかりません。これほどにまで大きなエネルギーの「FRB 121102」を生み出しているのは、ブラックホールのほか、大量の高エネルギー電磁波を放射するマグネターであるという仮説が立てられています。



By NASA's Marshall Space Flight Center

チャッタルジー教授の次の狙いは「FRB 121102」以外で繰り返し発生する高速電波バーストを観測し、発生している銀河を特定すること。高速電波バーストを発生している銀河を複数個発見できれば、発生源やメカニズムの解明につながるそうです。