明けましておめでとうございます。今年も「女のもやもやセラピー」を、どうぞよろしくお願いいたします。

2017年第1回のテーマは「紅白」です。
近年、みんなでようかい体操を踊ったり(2014年)、小林幸子さんがニコ動とコラボしたり(2015年)と、衝撃的な演出が続いたこともあり、期待が大きすぎたのかもしれません。『トットてれび』の面々が出てくるのかも、「恋ダンス」をみんなで踊るのかもとワクワクしすぎたせいで、なんというか、肩透かし感が否めません。

ちょいちょい差し込まれた小芝居も、おもしろいのかどうか、よくわかりませんでした。
ネットではタモリさんとマツコさんのムダ使い、と話題になっていましたが、一般客を「演じる」なら演じるで、そのまま席に入ってステージを見たらよかったんじゃないかと思う。

チケットを忘れてしまったから入口で警備員に止められて入れないというのは、「NHKは警備がしっかりしている」というアピールなのかもしれません。でも、そこからが長い長い。ホールの場所がわからずにNHK内をウロウロするというくだりは、紅白の舞台裏を見せてもらったというよりも、いつになったらこのふたりは紅白を見られるんだろうという心配のほうが先に立ってちっとも落ち着きませんでした。結局、見られなかったし。もちろん台本なんだとは思いますが、なんだか気の毒でした。これは『ブラタモリ』と、他局ですがマツコさんの『夜の巷を徘徊する』のオマージュなのかな……とも思いましたが、わからない人にはわからないと思うし、本当にそうなのかだってわからない。

ゴジラがNHKホールに近づいてきたという緊急ニュースを聞いたときの司会者ふたりのやり取りも、不思議でした。「ゴジラが来たようです」「でも時間がないので進行しましょう」。なんだろう。これも台本通りなんでしょうが、盛り上げたいんだか盛り上げたくないんだか。映画もこんな感じなんでしょうか。観ていないからわからない。ニュース映像などはとても作り込んでいて、確かにすごいなぁと思ったし、出演している人も実際の『シン・ゴジラ』の主人公の長谷川博己さんだったり、わかる人には「凝ってる!」と思えるんでしょうけど。今年の紅白は、さらっと見るには難易度が高かったような気がします。

その最たるものが、西野カナさんのステージに応援ゲストとして登場した吉田沙保里さんのシーンでした。彼女と一緒に、28日に入籍し、大晦日に結婚を発表したぺこ&りゅうちぇるさんも登壇しました。司会者の相葉さんは、ふたりを祝福したあと、りゅうちぇるさんに「吉田さんはどうしたら結婚できますかね?」と質問。もちろん、台本通りなのだとは思うのですが、吉田さんが戸惑っているように見えたのは私だけでしょうか。

確かに、吉田さんはバラエティー番組などに登場する際、「婚活中」「一刻も早く結婚したい」とよく言っていますし、ある意味、彼女の持ちネタのひとつといっていいかもしれません。でも、それって、吉田さんを試合でしか見たことがない人は知らないことです。私は知っていましたけど、それでも、本人を差し置いて他人が「この人、どうしたら結婚できると思います?」って聞くということに、なんだかイヤ〜な気持ちになってしまいました。ご本人が幸せど真ん中のふたりに「私、どうしたら結婚できますかね?」と聞くならまだしも。

女の子らしいと結婚できるの!?  それってどうよ!?

さらに、びっくりしたのが、りゅうちぇるさんの返答です。吉田さんは「自分磨きしているし、女の子らしいから、努力しなくても大丈夫」というようなことを言っていました。さすがに、この流れはひどくないですか。
いや、「そのままで大丈夫」はいいんだけど、その前の「自分磨きしているし女の子らしいから結婚できる」という文脈には、もやもやがとまりません。これ、逆に言うと、「自分磨きしないで女の子らしくない人は結婚できない」ということになってしまいますよ。それに、りゅうちぇるさんはよく、ぺこさんのことを「すごくかわいい」というけれど、それは好みの問題であって、ぺこさんが「何か」をしているからとか、「どこが」という具体的なものがあって好きなわけじゃないっていうことをよく言っています。だから、吉田さんが「結婚のために“わざわざ”“何か”を努力する必要はない」というのは、りゅうちぇるさんの本心なのでしょう。それはとても素敵なことだと思います。ただ、そこに余計なものをくっつけちゃっただけ。誰が?

大晦日の夜、振袖を着てわざわざ紅白出演アーティストの応援に来てくれた人を引き合いにだして、「どんな人が結婚できるか、できないか」って話を立ち話でして、公共の電波で流すってなんなんだろう、と思ってしまいました。
さらりと流させるつもりなら、それ相応の、誰にでもわかりやすい、親切な台本にしていただけないと。この手の問題は、1回ひっかかると気になってしかたないのです。
「自分磨き」という言葉も「女の子らしい」という言葉も、ついでに言うと「女子力を高める」とかいう言葉も。女性が自分で使う分にはアリなだけで、人から言われるともやっとしたりイラっとしたりするってこと、そろそろ気づいてほしいなぁと思う新年です。

そして、大混乱だった紅組勝利のエンディング。グダグダ進行による説明不足といった非難の声もありますが、関東エリアの瞬間最高視聴率は、司会の有村架純さんが紅組が勝った理由が分からずオロオロしていたこのシーンだったとか。しかも、その有村さんはたまらなくかわいかった。なので、これは失敗ではなく、NHKの狙い通りだったのでは、と思っているのですがどうでしょう。

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いいたします。

「1票の格差を改めて感じた」「あんなことがなければゲス乙女は出ていたんだろうか」。その2では、大晦日に家で紅白を見ていた独身アラサー&アラフォーOLに感想を聞いてみました。