生身のスタントにこだわって撮影 (C)2016 Twentieth Century Fox
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 マイケル・ファスベンダー主演のミステリーアクション「アサシン クリード」で、原作ゲームの代名詞である「イーグルダイブ」を再現するために、ファスベンダーのスタントマンを務めた世界トップレベルのパルクール選手ダミアン・ウォルターズが、危険なアクションに挑戦したことがわかった。

 全世界で人気のゲームシリーズを、「マクベス」(2015)のジャスティン・カーゼル監督が実写映画化。原作ゲームの世界観を踏襲しながら、映画オリジナルキャラクターによる新たなストーリーを描く。遺伝子操作により、アサシン(暗殺者)として暗躍した祖先の記憶を呼び覚まされた死刑囚カラム・リンチ(ファスベンダー)が、現在と過去を行き来しながら、歴史の裏に隠された多くの謎に挑む。

 原作ゲームは、キャラクターが屋根の上を自由に駆け回ることができるなど、ダイナミックなアクションが魅力。本作は、生身のスタントでゲームの動きを再現することにこだわっており、カーゼル監督は「ゲームのアクションを視覚効果によって単に真似しただけでは充分ではなく、ゲームよりも際立ったものにするためには、実際にアクションをやるしかなかった」と、その意図を明かす。

 数あるアクションシーンのなかで大きな見せ場となるのが、アサシンが水面や干し草の上に高所からジャンプするイーグルダイブ。英国の名門レスター大学で物理学を学ぶ生徒の研究結果によれば、飛び降りるアサシンの装備品の重量を75キロと仮定し、山積みの藁の体積弾性率と体積、落下によって加わる圧力、藁にかかる圧縮力を考慮し計算した結果、イーグルダイブを実演する際、安全に飛び降りることが可能な高さは12〜13メートルという数字が算出された(安全が保証される藁の分散力レートを25グラム程度と仮定した場合)。

 だがウォルターズは、これを大きく上回る高さ38.1メートルからのフリーフォールに挑戦した。彼のキャリアのなかで最も危険なスタントとなったが、「こういったスタントは一歩間違えれば失敗するが、スタントマンにとって怖くないスタントなど意味を持たない」と断言。なお同大学の学生は、藁の分散力レートを100グラムまで上げれば、最大で高さ50メートルからのダイブには「生存の可能性がある」という研究結果を割り出している。13メートルが安全で、50メートルが生死の境目であると仮定すると、38.1メートルは事故につながる可能性のある危険な高さであるといえる。カーゼル監督は、「撮影当日、本当にできるのかと不安に思ったよ。命の危険を感じた」と明かしている。

 「アサシン クリード」は、2017年3月3日から全国公開。