2日、祖母が日本人と語っていたプロデューサーのうそが発覚した台湾映画「湾生回家」について、ホアン・ミンチョン監督が「映画に出演する人物は全て本物」と語った。写真は台北。

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2017年1月2日、祖母が日本人と語っていたプロデューサーのうそが発覚した台湾映画「湾生回家」について、ホアン・ミンチョン(黄銘正)監督が「映画に出演する人物は全て本物」と語った。聯合報が伝えた。

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「湾生」とは、日本統治下にあった台湾で生まれ育った日本人のこと。敗戦により日本へ強制送還された人たちの、“故郷”台湾への愛と思いが詰まったドキュメンタリー映画「湾生回家」は、日本でも昨年公開され話題になった。

しかし、映画の原作書籍の著者で、祖母が「湾生」だと語っていたエグゼクティブプロデューサーの田中実加(陳宣儒)氏が、身分や経歴を詐称していたことをこのほど認め、この影響で「湾生回家」の内容そのものにも疑いの声が上がっている。

2日、「湾生回家」のホアン・ミンチョン監督がインタビューに応じ、「映画に出演する人物は全て本物」と語った。ホアン監督によると、映画制作にあたって陳氏から資料提供があったが、どれもあまり役に立つものではなかったので、制作チームが独自に取材を行ったとのこと。このため、肩書きはエグゼクティブプロデューサーだが、陳氏はほとんど関わっておらず、撮影時に本人に会ったのは一度だけだという。

手塩にかけた作品を大きく傷つけられた形となったが、ホアン監督によると、現段階では法的措置を用いるつもりはないという。映画制作のきっかけを作ったのは間違いなく陳氏であり、「彼女がいたからこそ始まったプロジェクトだ」と、その功績を認めている。

虚偽を認めた陳氏は高雄出身の台湾人で、日本人の血統は持たない。しかし、自身の祖母として語っていた「田中桜代」という人物については、虚構ではなく、高校生の頃に知り合って親しくなった実在の女性だという。(翻訳・編集/Mathilda)